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「奇跡の生還」地震124時間後に90代女性救出、能登半島地震

「奇跡の生還」地震124時間後に90代女性救出、能登半島地震

Posted January. 08, 2024 08:15,   

Updated January. 08, 2024 08:15

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「お母さん、頑張ってください」「大丈夫ですか」

6日午後8時20分頃、石川県珠洲市。1日の能登半島地震で倒壊した2階建て住宅に取り残された90代の女性に、救助隊員が声をかけた。動かなかった女性の手が次第に温かくなり、脈が取れた。発見後、救出が始まってから3時間が経った。地震発生から124時間が経過していた。

「ABC(気道、呼吸、血液循環)OK。搬送開始」

救助隊の医師がようやく女性の呼吸などが確認されたというサインを送ると、毛布に包まれた女性は担架に乗せられ、病院に緊急搬送された。発見当時もわずかな意思疎通ができた女性は、7日午前には会話ができるほど回復したという。岸田文雄首相は、「厳しい現場環境の中で、希望の光となる出来事」とし、「決して諦めず、粘り強く救出活動に当たっている全ての皆様に、改めて敬意を表する」と感謝した。

災害現場で生死が分かれる「ゴールデンタイム」は通常72時間が限界とされる。124時間で救出された女性の事例は奇跡に近い。日本の警視庁関係者は、「長い間救助活動をしてきたが、このような経験は初めて」と話した。当時、同じ家で発見された40代女性は心肺停止状態だった。

救助隊は女性を救出する際、「クラッシュ症候群」の発生を最も懸念したという。長い間、重い物体に圧迫されていた人は、急に圧迫から解放された瞬間、血流を通じて毒素が急激に全身に広がり、重症の場合、死に至る可能性がある。そのため、救助隊は救助の速度を調整しながら、医療処置を同時に行った。

能登半島地震の死者は7日午後2時現在、128人となった。地震による死者が100人を超えたのは、2016年の熊本地震(276人死亡)以来。連絡の取れない人がまだ222人もいて、犠牲者はさらに増える可能性が高い。さらに、地震の被害が大きかった能登半島の輪島市や珠洲市などでは7日、終日雪が降って気温が氷点下になり、救助隊が大きな困難に直面している。日本気象庁の予報では、この地域に8日までに最大降雪量60センチの大雪が降る見通しだ。


東京=イ・サンフン特派員 sanghun@donga.com