世界の君主の中で最も長く、52年間にわたって在任したデンマークのマルグレーテ女王(83)が14日(現地時間)、退位した。女王の後を継いだ長男のフレデリック皇太子(55)が、フレデリック10世として即位した。
ロイター通信によると、同日午後、マルグレーテ女王は、首都コペンハーゲンのクリスチャンスボー城で開かれた評議会で、フレデリック新国王が見守る中、退位宣言に署名した。女王は「国王に神のご加護を」と語り、退席した。デンマークで、君主が自発的に退位するのは、1146年に修道院に入ったエーリク3世以来、約900年ぶり。
1972年に即位したマルグレーテ女王は、70年間在位した英国のエリザベス女王が逝去して以降、最も長く在位している君主だった。実用的で伝統にとらわれず、デンマーク王室の近代化を推し進めたと評価されている。
デンマークは伝統的に戴冠式を行わない。その代わりに、フレデリクセン首相が城のバルコニーで、デンマーク、グリーンランド、フェロー諸島の新国王の即位を宣言した。フレデリック国王は、宮殿の前に集まった国民への演説で、「デンマーク国民を一つにするために努力する」と述べた。フレデリック国王は、デンマークのオーフス大学で政治学を専攻し、陸・海・空軍で軍生活を送った。
イ・ギウク記者 71wook@donga.com