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トランプ氏51%得票で「大勢論」に弾み、バイデン審判論で支持層結集

トランプ氏51%得票で「大勢論」に弾み、バイデン審判論で支持層結集

Posted January. 17, 2024 08:24,   

Updated January. 17, 2024 08:24

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「今こそ、誰もが、団結する時だ。共和党と民主党も団結しなければならない」

米大統領選挙に向けた野党・共和党の候補者選びの初戦であるアイオワ州の党員集会が15日(現地時間)に行われ、トランプ前大統領が51%を得票し、他の候補を大きく引き離した。勝利確定後、州都デモインで開かれた「コーカス・ナイト・パーティー」に支持層の熱烈な歓声を浴びながら登場したトランプ氏は、バイデン政権や共和党候補を攻撃した普段の姿とは違って、何度も「団結」を強調した。

AP通信、CNNなど主要メディアは同日、開票開始35分でトランプ氏の1位の可能性を報じた。実際、2位のデサンティス・フロリダ州知事(21.2%)、3位のヘイリー元国連大使(19.1%)らより約30ポイント多く支持を得たトランプ氏の勝利の感想は、事実上、共和党大統領候補受諾演説のようだった。米紙ニューヨーク・タイムズは、「司法リスクなどで危うかったトランプ氏の政治経歴の驚くべき復活」と報じた。

●世論調査の支持率を大きく上回る…「大勢論」に弾み

トランプ氏は2020年の大統領選敗北後、21年1月の支持者らによる連邦議会議事堂乱入事件に加え、昨年、大統領経験者として初めて4件の刑事訴追までされた。これにより、一時は再選に赤信号が灯ったが、アイオワ州での圧勝を追い風に、自身が共和党の大統領候補に早期に確定すると自信を見せた。トランプ氏は、ライバルのデサンティス氏とヘイリー氏にも「2人とも非常によくやった。祝福を送りたい」と異例のエールを送った。

同日、トランプ氏とデサンティス氏の得票率差29.9ポイントは、共和党のアイオワ州党員集会史上1、2位候補の差としては最大だ。1988年の党員集会で、ボブ・ドール上院議員が2位の候補より12.8%多く獲得したのが、これまでの最高値だった。

最近の世論調査の支持率をはるかに上回る得票率で、「トランプ大勢論」に弾みがついた。4位だったインド系の実業家のラマスワミ氏は、指名争いからの撤退を表明し、「トランプ支持」を宣言した。

トランプ氏はアイオワ州党員集会の前から圧勝を確信していた。アイオワ州は約320万人の人口のうち9割が白人層で、大豆、トウモロコシなどが主産物の農業地帯であるため、トランプ氏の熱烈な支持者が多い。この一帯の白人低学歴・低所得層を指すいわゆる「アングリー・アメリカン(怒れる米国人)」は、民主党の票田とされ、経済が発達した東部沿岸の大都市に比べて自分たちが疎外されているという不満が強い。

●「バイデン審判論」で支持層が結束

トランプ氏が11月5日の大統領選で民主党の大統領候補に選出される可能性が高いバイデン大統領と再び対決する可能性も高まっている。バイデン氏は同日、党員集会の結果直後にソーシャルメディアX(旧ツイッター)に、「現時点ではトランプ氏が共和党の確実なトップ走者」とし、「2024年の米大統領選は私と極右共和党『MAGA』(Make America Great Again-米国を再び偉大な国に)勢力の対決だ」と強調した。

同日、党員集会に参加したトランプ氏支持者のスージー・フックさんは、「米国はトランプ氏の訴追とバイデン一家の腐敗を異なって扱う二重司法システムを持つ三流国家に転落した」と主張した。党員集会に参加した有権者を対象にした調査でも、63%が「トランプ氏が刑事訴追について有罪判決を受けても大統領に適している」と答えた。66%は「バイデン氏の20年の大統領選の勝利は合法的ではなかった」と答えた。

ただし、大都市、高学歴者に支持されないトランプ氏の限界も明らかになった。デモインなどアイオワ州の主要都市では、トランプ氏とデサンティス氏、ヘイリー氏との得票率差は大きくなかった。


デモイン=ムン・ビョンギ特派員 weappon@donga.com