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「絶望貯金」になった希望貯金、その理由を考えなければ

「絶望貯金」になった希望貯金、その理由を考えなければ

Posted January. 27, 2024 08:25,   

Updated January. 27, 2024 08:25

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Aさんにとって「青年希望貯金」は希望の一片となった。今年31歳の会社員Aさんは、「ワクワクする」と話した。来月23日、毎月50万ウォンずつ2年間積み立てた貯金が満期になる。政府の支援金まで加わり、生まれて初めて1300万ウォンを超える金が通帳に入る。Aさんが加入した希望貯金は、銀行の基本金利に政府の奨励金と非課税の恩恵を合わせて年最高10%台の利息を得ることができる。元金に上乗せされる利息は111万ウォンで、市中銀行の年利3%の積み立てより75万ウォンほど多い。

貯金をしたすべての青年が希望を手にしたわけではない。昨年末現在、青年希望貯金の中途解約者は86万1309人と集計された。2022年に登場した当時、2週間で加入者が約290万人にのぼった。10人のうち3人は満期を待たずに解約したことになる。「出生年度別申請5部制」まで実施したにもかかわらず、初日に銀行アプリがダウンするほど人気が高かったことを考えると、思ったより高い中途解約率だ。

7人と3人が異なる選択をした理由は何か。Aさんは、「1時間半以上かかるが、実家から通勤したことが大きかった」と話した。非正規雇用で働くAさんが受け取る給料は200万ウォンほど。会社の近くに家を借りる場合、家賃だけで最低50万ウォン払わなければならない。昨年5月に解約した20代のBさんは、「少ない時は月に120万ウォン稼ぐが、住居費だけで80万ウォン近くかかるので、毎月50万ウォン貯金するのは難しい」と話した。

親の支援を受けた友人も多いという。物価が高騰して自分の収入では生活費も厳しいので、父親が納付日に合わせて通帳に毎月50万ウォン入金してくれたという。同じ給料を受け取っても、「金のさじ」は金を使いながら、恩恵まで手に入れたことになる。相対的剥奪感により、再び「青年絶望貯金」と呼ばれた。この貯金は、年収が3600万ウォン以下の若者だけが加入できた。年収が低いと貯蓄する余裕がなく、年収は高いが「土のさじ」だと加入資格がないため、2年前にも希望貯金の代わりに「絶望貯金」と呼ばれた。

青年希望貯金が成功すると、政府も希望貯金の拡張版である「青年跳躍口座」を作った。5年満期のこの商品は、毎月70万ウォン積み立てると、最大5千万を貯めることができる。希望貯金に加入していた若者たちは、満期で受け取った金を跳躍口座に乗り換えることもできる。しかし、人気は希望貯金に及ばない。昨年6月から6ヵ月間、口座を開設した若者は51万人で、政府の予想値の17%にとどまった。

尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は最近、相次いで株式市場の刺激策を打ち出し、証券市場が「誰でも自分の能力で上がることができる機会のはしごになる」と述べた。2年前、希望貯金の加入者が政府の予想より約8倍多かったのは、「2030世代」が機会のはしごとしていた株やコイン市場が冷え込んだ影響が大きかった。株やコイン投資は多くの金を得ることができるが、金を失うリスクも常に抱えている。若者がこれらの投資の代わりに損失の可能性が全くない貯金を選択したにもかかわらず、保証された利息を待つ余裕すらなかった理由に耳を傾けなければならない。そうすれば、真の機会のはしごを作ることができる。