「映画『オールドボーイ』『釜山(プサン)行き』、ドラマ『イカゲーム』まで…」。韓国のコンテンツには強烈なアイデンティティがあります。何よりも私の息子の話では、韓国のチキンが世界で一番美味しいそうです。早く韓国を訪問したいです」
「マナーが人を作る(Manners maketh man)」という台詞で韓国を強打した映画「キングスマン」シリーズのマシュー・ヴォーン監督(53・写真)が、新しいスパイ映画「アーガイル」で帰ってきた。7日に韓国国内で公開される「アーガイル」は、ヴォーン監督の前作と同じように、軽快なアクションや才気煥発な展開が観客を魅了する。
1日に行われたオンラインでの記者懇談会で、ヴォーン監督は、先月、俳優たちが来韓する際に一緒に来られなかったことについて、非常に残念がった。当初、ヴォーン監督も一緒に韓国に来る予定だったが、出国直前に健康上の理由で来韓を取り消した。氏が演出した「キングスマン」シリーズは、韓国で特に大きな愛を受けた。第1作「キングスマン:シークレットエージェント」(2014年)は612万人、第2作「キングスマン:ゴールデンサークル」(2017年)は、494万人が観覧した。
ヴォーン監督と韓国観客の「ケミストリー」のおかげで、「アーガイル」は先月18日、世界で初めて韓国で試写会を行った。ヴォーン監督は、「韓国はとても遠く離れているのに、故郷のように感じられる。韓国の観客たちがキングスマンシリーズに驚くほど多くの愛と声援を送ってくれた。この映画に愛と情熱を送ってくれる国の観客がいるなら、それはまさに韓国の観客だろうという気がした」と話した。氏は、「個人的に、韓国の映画と文化をとても愛しているが、私の映画を受け入れてくれるのを見て、韓国という国をより一層心に抱くようになった」とも話した。
「アーガイル」は、ベストセラーのスパイ小説作家エリー(ブライス・ダラス・ハワード)の話から始まる。大きな成功を収めたが、シリーズの次のチャプターがどうしても思い浮かばず、執筆のために両親の家に向かっていたエリーの前に、スパイのエイデン(サム・ロックウェル)が現れる。彼はエリーのスパイ小説の内容が現実になり、彼女が世界中のスパイたちのターゲットになったと知らせてくれる。エリーは危機から抜け出すため、小説の次の内容を書きながら、現実の中のエースエージェント、アーガイル(ヘンリー・カヴィル)を探しに出る。華やかなアクションシーンとヴォーン監督特有のB級情緒が溶け込んでいる。
ヴォーン監督は、「キングスマン」に続き、再びスパイ映画を制作したことについて、「私はスパイ映画に中毒になっている」とし、「私たちは皆、スーパーマンやスパイダーマンなどのヒーローにはなれないが、スパイにはなれる。そのため、スパイ映画は依然として愛されているようだ」と話した。ヴォーン監督は、「何を想像しようが、それ以上のものを手に入れる映画だ。映画館を出る時に笑顔になれる、驚くべき面白い映画になるだろう」と話した。
崔智善 aurinko@donga.com