「準決勝は90分以内に終える」
サッカー韓国代表率いるユルゲン・クリンスマン監督は3日、豪州とのアジアカップ準々決勝を延長勝負の末に勝利した後の記者会見でこのように述べた。3日、カタールのアルワクラにあるアル・ジャヌープ・スタジアムで行われた豪州との準々決勝で、韓国は120分間延長戦を繰り広げ、2-1の逆転勝ちを収めた。これに先立ち、先月31日に行われたサウジアラビアとの決勝トーナメント1回戦でも、韓国は延長戦でも1-1で決着がつかず突入したPK戦で4-2の勝利を収めた。
2試合とも先制点を許して0-1でリードされたが、後半のアディショナルタイムに劇的な同点ゴールを決めては逆転に成功したケースだ。グループステージから韓国はそうだった。ヨルダンとのグループリーグ第2戦から4試合連続で後半のアディショナルタイムにゴールを決め、敗北の危機を脱した。グループリーグ第3戦のマレーシア戦でのゴールを除けば、3ゴールが同点弾だった。
崖っぷちから落とされそうだったが、這い上がって駒を進めている韓国の粘り強いプレーに「ゾンビサッカー」というニックネームも付けられた。主将の孫興民は「とりあえず勝つことが重要。ゾンビサッカーかどうかとは別に、(試合に勝利するのは)チームの能力だと思う。タフな試合をしながら選手たちの間で信頼が強まり、チームが強くなった」と話した。クリンスマン監督は「0-1でリードされた状態で試合を始めるのはどうかと思うほど、選手たちの失点後のプレーの方が良い。最初からそういう素晴らししパフォーマンスを見せるのはどうだろうかと思う」と言い、準決勝戦では違ったパフォーマンスで90分で勝利をもたらしたいと意気込んだ。
韓国は7日0時、アライヤンのアフマド・ビン・アリスタジアムでヨルダンと準決勝を行う。約2週間前、アジア杯のグループリーグで一度対戦した相手だ。当時、試合は2-2で決着がつかずドローに終わった。ヨルダンも気勢を上げ、初めてアジア杯4強に進出した。バーレーンと韓国に続きE組3位で16強入りしたヨルダンだが、決勝トーナメント1回戦ではDD組1位イラクに3-2の逆転勝ちを収め準々決勝進出を果たしたが、アジア杯で初の8強入りという奇跡を演じたタジキスタンの突風も1-0で静めた。ヨルダンの従来のアジア杯の最高成績は、2004年中国大会と2011年カタール大会での8強入りだ。
韓国は準決勝戦を「守備の要」であるキム・ミンジェなしに戦わなければならない。グループリーグ第1戦で一度警告を受けたキム・ミンジェは、準々決勝でも警告を受け、警告累積で準決勝戦に出場できなくなった。孫興民や李康仁など他の9人が持っていたイエローカードは準々決勝が終わってところで全て解消された状況だ。クリンスマン監督は、「他のCBのチョン・スンヒョンや守備的MFのパク・ジンソプを(CBポジションに)立てるか、変則的に(4バックの代わりに)3バックを使うなどさまざまなオプションがある」と話した。
今大会の4強には韓国と中東の3国が進出した。もう一つの準決勝のマッチアップはカタール対イランの試合だ。4強の対戦組合せが決まった後、スポーツデータ専門会社の「Opta」は韓国の優勝確率を36%と最も高く評価した。イラン(30.9%)、カタール(26.4%)、ヨルダン(9.5%)の順だ。
金培中 wanted@donga.com