Go to contents

トランプ氏の「ロシアの侵攻促す」発言受け欧州で自主防衛強化の動き

トランプ氏の「ロシアの侵攻促す」発言受け欧州で自主防衛強化の動き

Posted February. 14, 2024 08:48,   

Updated February. 14, 2024 08:48

한국어

トランプ前米大統領が、安全保障「ただ乗り」の主張を展開し、北大西洋条約機構(NATO)の集団防衛原則を否定したことを受け、欧州各国の「安全保障自強」の動きが本格化している。フランス、ドイツ、ポーランドはソ連崩壊時に作った「ワイマール三角連合」を復活させるなど、欧州の首脳陣が自国の防衛力強化に向けて結集する様相だ。

12日(現地時間)、ドイツとフランス、ポーランドの外相は、フランス・パリ近郊で緊急会談を行い、「軍事協力体である『ワイマール三角連合』の復活を議論した」と明らかにした。ワイマール三角連合は、1991年のソ連崩壊当時、ポーランドの西側への編入のために結成した非公式の3国協力体。トランプ氏がNATO脱退の可能性を持ち出したため、独自の戦闘団結成に合意した3ヵ国が歴史上の安全保障協力体の復活まで議論したのだ。

ポーランドのトゥスク首相も同日、フランスのマクロン大統領とドイツのショルツ首相と相次いで会談した後、「一人は皆のために、皆は一人のために(one for all, all for one)」というフランスの小説『三銃士』の名言にまで触れ、「欧州連合(EU)は軍事大国にならなければならない」と強調した。ショルツ氏も記者会見で、「フランス、ドイツ、ポーランド間の協力は欧州に良い」とし、「私たちはこの形式を最大限に活用していく」と明らかにした。

トランプ氏が11月の米大統領選挙で勝利すれば、米国のNATO脱退が現実のものとなる可能性を懸念し、欧州が独自の防衛原則を構築しなければならないという意見まで出ている。フランスのセジュルネ外相は同日、現地メディアのインタビューで、「すべてのシナリオに備えなければならない」とし、「欧州が軍事的に強力であってこそ、対等な立場で尊重される」と述べた。

トランプ氏は、NATOに対する批判を続けた。同日もソーシャルメディアに、「米国のウクライナ支援額が欧州よりはるかに多い」とし、「NATOは平等でなければならない。そうでなければ、米国が優先だ(America First)」と主張した。


ワシントン=ムン・ビョンギ特派員 weappon@donga.com