450年の伝統を誇るフランス・パリの露天の本屋「ブキニスト」が、今年の2024年パリ五輪期間中(7月26日~8月11日)に運営される。当初、フランス政府は、セーヌ川で開かれる開幕式のセキュリティと美観のため、五輪期間中は一時的にブキニストを撤去させる予定だったが、これを取り消したのだ。
エリゼ宮は13日(現地時間)、フランスのエマニュエル・マクロン大統領が五輪の開幕式に備え、セーヌ川沿いのブキニストを撤去する計画を取り消したと明らかにした。マクロン大統領は、政府はブキニストの運営者らと撤去に合意できなかったとし、「大統領は、内務部長官とパリ警視庁長に対し、すべての本屋を保存し、強制的に移転しないよう要請した」と説明した。その代わり、ブキニストが並んだ川沿いに対するセキュリティ措置を強化することを指示した。
パリ警視庁は昨年、書店の売り場が開幕式に視野を遮ったり、爆発物の設置場所として使われたりしかねないという懸念を考慮し、ブキニストの運営者らに今年の五輪開幕式前に、売台を撤去するよう通達した。だが、運営者たちは本屋運営への支障により生計を脅かされ、売台が損傷する恐れがあると反発した。有職者たちも、「首都の生きている遺産を、五輪のために傷つけることはできない」と声明を出した。
フランス政府は、開幕式は予定通りセーヌ川で開く計画だ。開幕式の収容人数は、セキュリティを考慮し、60万人から半分の30万人に減らした。
趙은아 achim@donga.com