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「トランプ氏、独裁者金正恩氏に媚びる」vs「無能なバイデン氏が最大の脅威」

「トランプ氏、独裁者金正恩氏に媚びる」vs「無能なバイデン氏が最大の脅威」

Posted March. 11, 2024 08:40,   

Updated March. 11, 2024 08:40

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11月の米大統領選挙で、与党民主党と野党共和党の大統領候補として事実上確定したバイデン大統領とトランプ前大統領が9日、それぞれ激戦区であるジョージア州を訪れ、遊説対決を行った。バイデン氏は州都アトランタで、トランプ氏と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記の「ブロマンス(男性同士の近しい関係)」を指摘し、「トランプ氏は民主主義の脅威」と批判した。

同日、トランプ氏はアトランタから約113キロ離れた小都市ロームを訪れ、バイデン氏の移民政策が過度に寛容だと批判した。ここは「女トランプ」と呼ばれる共和党の強硬派マージョリー・テイラー・グリーン下院議員の選挙区であり、最近、ベネズエラ出身の不法移民に殺害された女子大生レイケン・ライリーさんの故郷にも近い。

トランプ氏は、7、8日に米国を訪れた「東欧のトランプ」オルバン・ビクトル・ハンガリー首相が自分だけに会い、バイデン氏には会わなかったことに大いに感激している様子だ。

●「トランプ、独裁者に媚びる」vs「トランプ-オルバン」接近

バイデン氏は9日のアトランタ遊説で、トランプ氏が世界中の独裁者と権威主義の凶悪犯に媚を売っていると批判した。そして、「トランプ氏は、北朝鮮の独裁者、金正恩氏が自分に美しい手紙を書いたとし、中国の習近平国家主席を王と呼び、ロシアのプーチン大統領に『米国の同盟国に望むことは何でもしろ』と言った」と述べた。バイデン氏は同日、MSNBCのインタビューでも、「トランプ氏は正恩氏を尊敬すると言い、プーチン氏を称賛する」と繰り返し批判した。

バイデン氏がトランプ氏と全世界のストロングマン(権威主義指導者)との接近を繰り返し批判したのは、今回の大統領選挙を「民主主義対独裁」の対決構図にしようとする意図とみられる。バイデン氏は7日の国政演説でも、トランプ氏に対して「プーチン氏にぬかずく」と批判した。8日、故郷のペンシルバニア州での遊説でも、トランプ氏とオルバン氏の会談を批判し、「トランプ氏は独裁者を探している」と述べた。

オルバン氏は今回の訪米期間、バイデン政権関係者に一切会わなかった。7日、首都ワシントンで保守系のシンクタンク、ヘリテージ財団を訪れ、翌日にはマー・ア・ラゴでトランプ氏と会った。オルバン氏は、「トランプ氏のホワイトハウス復帰だけが平和をもたらすことができる。2020年の大統領選で勝っていれば、ウクライナ戦争は起こらなかっただろう」とトランプ氏を支持した。

トランプ氏も、「プーチン氏が毎日核兵器で脅迫するのは、米大統領(バイデン)が愚か者であることを知っているからだ」とし、「私のような有能な大統領がいれば(米国は)安全だ」と主張した。

●トランプ氏「バイデン氏はサイコ」

2人の前・現職大統領が同じ日にジョージア州で「対抗遊説」を行ったのは、ジョージア州が4年前はもとより今回の大統領選でも相当な意味を持つ地域だからとみられる。4年前の大統領選で、バイデン氏はここで0.23ポイント差でトランプ氏を破った。

これに対し、トランプ氏は当時、州国務長官に「大統領選の結果を覆せ」と促し、昨年、連邦検察から刑事起訴された。トランプ氏は9日、「ライリーさんは、バイデン氏が故意に不法移民を解放したために殺された」と述べ、バイデン政権の移民政策を批判した。8日、ソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」には、バイデン氏の国政演説を批判し、「この男はサイコだ!(this guy is a PSYCHO!)」と暴言を書き込んだ。

バイデン氏もトランプ氏と関係が深い遊説場所を選んだ。バイデン氏が選んだアトランタの大型公演場「プルマン・ヤード」は、2020年の大統領選を覆そうとした疑いで起訴されたトランプ氏が昨年8月に直接出頭して「マグショット(犯罪容疑者の顔を識別するために撮影する写真)」を撮ったフルトン郡の拘置所に近い。


ワシントン=ムン・ビョンギ特派員 キム・ボラ記者 weappon@donga.com