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「17歳の『よい日』は忘れて」、30代のIUがワールドツアーで勝負

「17歳の『よい日』は忘れて」、30代のIUがワールドツアーで勝負

Posted March. 12, 2024 08:50,   

Updated March. 12, 2024 08:50

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30代のIUは、「良い日」の17歳のIUを超えることができるだろうか。ドラマ「マイ・ディア・ミスター~マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~」、映画「ブローカー」などの作品で俳優のイ・ジウンに領域を広げ、孤軍奮闘してきたIUが、本業である「歌手」として戻ってきた。新譜「ザ・ウイニング」を発表し、ワールドツアーに乗り出して勝負に出たのだ。新しいアルバムの舞台が初めて紹介された「IU H.E.R.ワールドツアーコンサート」の公演が10日、メディアに公開された。

ソウル松坡区(ソンパグ)のKSPOドーム(体操競技場)で行われた今回のコンサートは、IUが2022年に韓国女性歌手として初めてオリンピックメイン競技場で単独コンサートを行った後、1年6ヵ月ぶりに開いた公演だった。コンサート名「H.E.R」に合わせて、1部はヒプノティック(Hypnotic・催眠にかかった)、2部はエナジェティック(Energetic・活気に満ちた)、3部はロマンチック(Romantic・ロマンチックな)、そして4部はエクスタティック(Ecstatic・恍惚な)で構成された公演は、「花として咲こうと思ったが、胞子になることにした」IUの叙事を見せてくれた。

「胞子」で始まった1部の公演は、最後の曲「Obliviate」が印象的だった。記憶を消すという意味の歌詞を盛り込んだこの歌を歌う前に、IUは「私が呪文を唱えれば、皆記憶を消してほしい」と話した。曲を機転を利かせて紹介するコメントだったが、代表曲「良い日」と「パレット」として記憶されていた自分を忘れてほしいという意味にも読まれた。

10年前からIUのコンサートを観覧してきたイ・ジェウクさん(25)は、「2022年のコンサートで予告した通り、『良い日』と『パレット』が外された」とし、「特に『良い日』は、コンサート2部の最後、すなわちクライマックスを担当した曲だったので、これまで『良い日』のために駆けつける構成が若干定型化された感じがあったとすれば、今回は公演ではなかなか見られなかったユニークな曲が出て目立った」と付け加えた。

また、4部では、赤い革ジャケットと黒いブーツを着用して登場し、「Shopper」と「Love Wins All」など、新しいアルバム収録曲を歌った。新しいアルバムをリリースして、「他の人から変わり者だと評価されたり、イマイチだと言われても、私だけの勝利を成し遂げる」と言ったように、慎重さを少し捨てて歌唱もさらに果敢にしながら、30代の自信満々な感じを表わした。

それでも、IUが一番上手なのはファンとの固い関係だった。IUは公演中、終始一貫して観客に歌を一緒に歌ってほしいとか「よくやっている」と励まし、自分を前面に出すよりは「一緒」の意味を強調した。「夜の手紙」を歌う時は、「観客の声と混ぜて歌う時に、悪いことが濾過され浄化される曲だ」とし、「71才まで、体操(競技場)を満たすおばあさんになりたい」と話した。ファンも、やはり各歌に合わせて準備された応援スローガンと「合唱」で応えた。IUは同日、約30曲の歌を熱唱した。

IUは、日本の横浜や台湾の台北、インドネシアのジャカルタ、北米地域(6ヵ所)などでツアーを続ける。また、9月21日と22日は、ソウル麻浦区(マポグ)のソウルワールドカップ競技場でアンコールコンサートを開催する。ソウルワールドカップ競技場で単独コンサートを開くのは、Kポップの女性ソロ歌手の中ではIUが初めてだ。


金民 kimmin@donga.com