植樹の日、木を越えて森の未来を考える日に
Posted April. 06, 2024 08:44,
Updated April. 06, 2024 08:44
植樹の日、木を越えて森の未来を考える日に.
April. 06, 2024 08:44.
.
第79回「植樹の日」の5日、全国各地で約7千本の木が植えられた。植樹の日は1946年に制定されたが、起源を1493年とする説もある。朝鮮の成宗(ソンジョン)24年3月10日(陽暦4月5日)、王と官僚たちが東大門(トンデムン)の外で直接畑を耕したという。それだけ4月初旬が植物を植えて育てるのに適した気候だったということだ。しかし、数年前から「植樹の日を変更すべきだ」という声が高まっている。森林の専門家らによると、植樹に最適な気温は6.5度。過去の4月上旬の気温だ。しかし、気候変動で植樹の日の最近10年間の平均気温は1940年代より1.5~4度ほど上昇した。環境団体は、「植樹の日を3月に移すべきだ」と主張し、先月植樹イベントを開催した。植樹の日を早めることはもとより、「植木」自体に対する考察が必要だという指摘も出ている。その背景も気候変動だ。木は温室効果ガスの主犯である二酸化炭素を吸収する。1本の木が年間に吸収する炭素は8キロほどだ。1ヘクタールの森は年間10トン以上の炭素を取り除く。自動車6台が1年間排出する量だ。木は生長→成熟→衰退期を経るため、炭素吸収能力にも「全盛期」がある。生長期には炭素吸収が増え、衰退期には減少する。木が枯れて分解されると、むしろ炭素を排出する。国立森林科学院によると、韓国の主要樹種であるナラやマツなどは、平均25年経つと毎年炭素吸収量が減少する。マツの木の年間炭素吸収量を分析すると、30年生は12.1トンだが、60年生は1.8トンにとどまる。木材は炭素を入れる器にもなる。「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)の調査結果、木材は炭素を30年ほど貯蔵する。木材で建物を建てると、炭素排出量が1平方メートル当たり110~470キロ減少する。先進国が木材利用の活性化に乗り出した理由だ。日本は2021年に既存の木材関連法を「脱炭素木材利用促進法」に改正した。フランスは公共建物の少なくとも5割を木材で建てる法案を昨年から施行している。韓国はどうか。韓国の森林面積(630万ヘクタール)は国土の63%。世界平均(31%)の2倍だ。1960年から現在まで120億本の木が植えられた。しかし、国内の木のうち77.2%は30年生以上だ。炭素吸収量の多い1~10年生は4%、11~20年生は3%、21~30年生は11%にすぎない。森のあちこちには、密集して育ったため光合成がうまくいかず、直径が平均30センチしかない木が多い。年間伐採される森林面積も2万ヘクタール未満で、森林全体の0.3%にとどまり、国内の木材自給率は16%前後だ。日本(42%)、ドイツ(76%)などに比べて著しく低い。韓国は毎年約7兆ウォンの木材を輸入する世界4位の木材輸入国だ。木を植えるだけでなく、適切に伐採して密集度を下げて木材などに活用する一方、炭素吸収に優れた新しい木を植えるという好循環が必要だと、専門家が提言する理由だ。ただ、「木を伐採する行為は環境破壊」という社会的認識が強いため、韓国の木と森をどのように手入れして活用するかという議論はまだタブー視されている。環境団体も、「乱開発につながり、森林が毀損される可能性がある」と伐採に反対している。それでも、気候変動を遅らせ、持続可能な森林造成のために「たくさん植える」ことを越えて、「よく植え、よく育て、適切に使う」方策を考えなければならない時期だという共感はすでに広がっている。木材だけでなく、トイレットペーパーなど、日常の至る所で木が使われている。保存を叫びながら木材を大量に輸入するのは適切ではない。地球的な観点から見れば、国内の森だけが守るべき貴重な自然であり、他国の森は使い放題の資源というわけではないだろう。
한국어
第79回「植樹の日」の5日、全国各地で約7千本の木が植えられた。植樹の日は1946年に制定されたが、起源を1493年とする説もある。朝鮮の成宗(ソンジョン)24年3月10日(陽暦4月5日)、王と官僚たちが東大門(トンデムン)の外で直接畑を耕したという。それだけ4月初旬が植物を植えて育てるのに適した気候だったということだ。
しかし、数年前から「植樹の日を変更すべきだ」という声が高まっている。森林の専門家らによると、植樹に最適な気温は6.5度。過去の4月上旬の気温だ。しかし、気候変動で植樹の日の最近10年間の平均気温は1940年代より1.5~4度ほど上昇した。環境団体は、「植樹の日を3月に移すべきだ」と主張し、先月植樹イベントを開催した。
植樹の日を早めることはもとより、「植木」自体に対する考察が必要だという指摘も出ている。その背景も気候変動だ。木は温室効果ガスの主犯である二酸化炭素を吸収する。1本の木が年間に吸収する炭素は8キロほどだ。1ヘクタールの森は年間10トン以上の炭素を取り除く。自動車6台が1年間排出する量だ。
木は生長→成熟→衰退期を経るため、炭素吸収能力にも「全盛期」がある。生長期には炭素吸収が増え、衰退期には減少する。木が枯れて分解されると、むしろ炭素を排出する。国立森林科学院によると、韓国の主要樹種であるナラやマツなどは、平均25年経つと毎年炭素吸収量が減少する。マツの木の年間炭素吸収量を分析すると、30年生は12.1トンだが、60年生は1.8トンにとどまる。
木材は炭素を入れる器にもなる。「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)の調査結果、木材は炭素を30年ほど貯蔵する。木材で建物を建てると、炭素排出量が1平方メートル当たり110~470キロ減少する。先進国が木材利用の活性化に乗り出した理由だ。日本は2021年に既存の木材関連法を「脱炭素木材利用促進法」に改正した。フランスは公共建物の少なくとも5割を木材で建てる法案を昨年から施行している。
韓国はどうか。韓国の森林面積(630万ヘクタール)は国土の63%。世界平均(31%)の2倍だ。1960年から現在まで120億本の木が植えられた。しかし、国内の木のうち77.2%は30年生以上だ。炭素吸収量の多い1~10年生は4%、11~20年生は3%、21~30年生は11%にすぎない。森のあちこちには、密集して育ったため光合成がうまくいかず、直径が平均30センチしかない木が多い。年間伐採される森林面積も2万ヘクタール未満で、森林全体の0.3%にとどまり、国内の木材自給率は16%前後だ。日本(42%)、ドイツ(76%)などに比べて著しく低い。韓国は毎年約7兆ウォンの木材を輸入する世界4位の木材輸入国だ。
木を植えるだけでなく、適切に伐採して密集度を下げて木材などに活用する一方、炭素吸収に優れた新しい木を植えるという好循環が必要だと、専門家が提言する理由だ。ただ、「木を伐採する行為は環境破壊」という社会的認識が強いため、韓国の木と森をどのように手入れして活用するかという議論はまだタブー視されている。環境団体も、「乱開発につながり、森林が毀損される可能性がある」と伐採に反対している。
それでも、気候変動を遅らせ、持続可能な森林造成のために「たくさん植える」ことを越えて、「よく植え、よく育て、適切に使う」方策を考えなければならない時期だという共感はすでに広がっている。木材だけでなく、トイレットペーパーなど、日常の至る所で木が使われている。保存を叫びながら木材を大量に輸入するのは適切ではない。地球的な観点から見れば、国内の森だけが守るべき貴重な自然であり、他国の森は使い放題の資源というわけではないだろう。
アクセスランキング