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「選挙が終わったから政府が動いてほしい」2ヵ月間の対立で患者と医療陣はグロッキー状態

「選挙が終わったから政府が動いてほしい」2ヵ月間の対立で患者と医療陣はグロッキー状態

Posted April. 13, 2024 08:37,   

Updated April. 13, 2024 08:37

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全羅南道木浦市(チョルラナムド・モクポシ)に住むチェさん(65)は昨年末、前立腺がんステージ3と診断された。今年2月26日に光州(クァンジュ)の大学病院で手術を受ける予定だったが、2月20日から始まった専攻医(インターン、レジデント)のストライキの影響で手術が取り消された。「再度日程を調整して連絡する」と言った病院からは、4月になった今も音沙汰がない。チェさんは、「このままではがんが転移するのではないか心配だ」とし、「政界が事態解決のために声を上げてほしい」と訴えた。

今月20日で専攻医のストライキは2ヵ月目になる。医療現場の患者、医師、看護師、119救急隊、病院は「バーンアウト」とグロッキー状態に追い込まれた。その間に行われた第22回総選挙では与党が敗北した。「今や政府が事態解決に乗り出さなければならない時」という声が出ている。

順天郷(スンチョンヒャン)大学ソウル病院救急医学科のパク・ジュンボム教授は、同じチームで勤務していた専攻医3人が辞め、最近、押し寄せる患者を一人で引き受けている。同病院の医師たちは席を空けることができず、トイレも最低限しか行かず、勤務時間にはほとんど水を飲まない人もいる。パク氏は12日、記者の電話取材に対して、「すぐに手を打たなければならない患者がいるのに、医療陣が不足しているため、重症度を見極めて順をつけなければならない時が最も悲しい」とし、「いつ事故が起きてもおかしくない状況だ」と話した。

地方の病院はもっと深刻だ。慶尚南道(キョンサンナムド)のある大学病院の小児青少年科の教授は、「外来、入院、救急室の当直をすべてこなさなければならない状況だ。体力的に限界」とし、「24時間当直の後、眠らずに再び外来診療をする日も多い」と話した。地方拠点国立大学の救急医学科の教授は、「地方は大型病院への依存度が高く、高齢患者が多い。医療陣が不足しているため、すべてを受け入れられていない」と話した。

真っ先に患者に駆けつける救急隊員たちも暗い心境を吐露した。慶尚南道の6年目の救急隊員は、「以前は、現場到着後30分以内に病院搬送を終えることがほとんどだった。専攻医のストライキの後、病院が見つからず、路上で時間を浪費するケースが増えた」と話した。忠清南道(チュンチョンナムド)地域の119救急隊の関係者は、「いわゆる『救急室漂流』に直面すると、救急隊員が以前よりはるかに大きな心理的圧迫を感じる状況」と話した。忠清南道地域のある病院関係者は、「救急センターが患者を断る頻度が増えている」と話した。

病院の財政難も深刻化している。昌原慶尚(チャンウォン・キョンサン)国立病院のファン・スヒョン院長は、「銀行融資で職員約1700人の給与を賄っている状況」とし、「融資も受けられなくなれば、病院を閉めなければならない」と話した。

ソウルの大型病院で勤務し、4月の1ヵ月間無給休暇を取ることになった看護師のキムさんは、「来月まで無給休暇を延長しなければならないという話もある。生計を心配しなければならない状況」と語った。

彼らは、政府がまず先に医療界と妥協の糸口を見つけなければならないと指摘した。首都圏のある大学病院の教授は、「政府の必須医療支援策には合理的な内容もあるが、『2千人』という数字に阻まれ、全体の議論が止まった」とし、「数字にとらわれなければ医療改革も可能だ」と話した。韓国重症疾患連合会のキム・ソンジュ会長は、「増員白紙化と『医療界統一案』を言及することは、事実上、対話をしないという意味」とし、「そのような条件なしに向き合うべきだ」と話した。医学韓林院の王圭彰(ワン・ギュチャン)院長は、「これまでのように自己の主張だけを繰り返すのではなく、互いの意見を聞く姿勢で対話に臨まなければならない」と話した。


朴星民 min@donga.com