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「対米強硬派」イラン大統領、ヘリコプター墜落事故で死亡

「対米強硬派」イラン大統領、ヘリコプター墜落事故で死亡

Posted May. 21, 2024 09:09,   

Updated May. 21, 2024 09:09

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イランの「ナンバー2」であり対米強硬派のライシ大統領(63)が19日(現地時間)、イラン北西部の東アゼルバイジャン州の山岳地帯に於いてヘリコプター墜落事故で死亡した。イスラム保守派聖職者出身で、2021年8月に政権を握ったライシ師は、神政一致国家であるイランの最高指導者アリ・ハメネイ師(84)の有力な後継者として注目されていた人物だ。そのため、ライシ師の死は、イラン核合意の修復に乗り出した米国と戦闘中の中東情勢にも大きな影響を与えるものとみられる。

マンスーリ副大統領は20日、X(旧ツイッター)で、「ライシ大統領がヘリコプターの墜落で死亡した」と明らかにした。このヘリコプターに同乗していたアブドラヒアン外相ら8人も全員死亡した。救助に出動したイラン赤新月社(赤十字社)は、ヘリコプターの墜落地点が東アゼルバイジャン州の州都タブリーズから約100キロ離れたタビルだと明らかにした。ライシ師一行は、老朽化したヘリコプターで険しい山岳地帯を飛行中、豪雨や霧などの悪天候に見舞われ、事故に遭ったものと推定される。

IRNA通信、メフル通信などイランの国営メディアは死亡のニュースを伝え、ライシ師を「殉教者」と呼んだ。ライシ師は、イランが今年4月に初めてイスラエル本土を攻撃し、昨年10月からイスラエルと戦闘を繰り広げているパレスチナ武装組織ハマスへの支援を主導した。イラン国内では政治犯の処刑などを行い、ヒジャブ疑問死反対デモを弾圧するなど「テヘランの虐殺者」とも呼ばれた。

外交専門誌フォーリン・ポリシーは、「ライシ師は3年間の政権の間、代理勢力による欧米の攻撃を強化し、イランをより明白な米国の敵にした」とし、「ライシ師の突然の死は中東内外に不確実性を呼んでいる」と分析した。


カイロ=キム・ギユン特派員 キム・ユンジン記者 pep@donga.com