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古紙を集めて12億ウォン寄付、ホン・ゲヒャンさん死去

古紙を集めて12億ウォン寄付、ホン・ゲヒャンさん死去

Posted May. 23, 2024 08:45,   

Updated May. 23, 2024 08:45

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露店や地下鉄の清掃などで得た全財産12億ウォンを死後、困難な人のために使ってほしいと寄付したホン・ゲヒャンさんが19日、死去した。90歳だった。

京畿道城南市(キョンギド・ソンナムシ)によると、ホンさんは釜山(プサン)で生まれ、1955年に結婚した後、ソウルに上京し、海苔やワカメの露店運営や古紙回収で生活した。83年に城南に移り住み、地下鉄駅の清掃や工場の仕事をしながら生計を立てた。そうして貯めたお金で2002年に中原区城南洞(チュンウォンク・ソンナムドン)に4階建ての住宅(現在12億ウォン相当)を購入し、最近までここに住んでいた。

普段から、これまで貯めた財産を社会に寄付したいという信念を持っていたホンさんは、2010年に娘が病気で死亡し、認知症を患っていた夫も13年12月に亡くなったため、財産の寄付手続きを行った。

14年6月、ホンさんは全財産を死後、城南市の低所得者のための福祉基金に使用するよう京畿社会福祉共同募金会に寄付した。これにより、城南市初の「幸せな遺産」1号寄付者として名前を載せた。06年にはソウル大学校病院に臓器提供も約束した。

ホンさんは生前、「城南は第2の故郷」と口癖のように言い、年末に行われる城南サランの温度塔募金活動に寄付してきた。その後、高齢者雇用事業やボランティア活動などを続けていたが、昨年9月に転倒して左足を骨折し、手術後、リハビリ治療を受けた。今年2月には右足も骨折し、息を引き取る直前まで病院で生活した。

城南市は、身寄りのないホンさんが病院にいる間、治療を受けられるよう案内し、公共料金や医療費の支払いなど日常の管理を手伝った。京畿社会福祉共同募金会は、入居者管理など、ホンさんの財産を管理し、城南洞福祉会館は定期的に病院を訪れ、ホンさんの様子を確認した。

城南市は、ホンさんが19日に病床で亡くなったが、身寄りがないため、市が葬儀を行い、最後を見送った。城南市関係者は、「ホンさんが寄付した4階建ての多世帯住宅は、生前の意思によって、地域の低所得者のために大切に使われるだろう」と話した。故人の葬儀は城南市立医療院で行われた。遺骨は22日午前、発棺式の後、城南市立追悼院に安置された。


城南=イ・ギョンジン記者 lkj@donga.com