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希少疾病の息子の薬代のために1千キロを歩いたチリの母親

希少疾病の息子の薬代のために1千キロを歩いたチリの母親

Posted May. 29, 2024 08:34,   

Updated May. 29, 2024 08:34

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「皆さんの応援のおかげで、不可能と思われていたことを成し遂げました」

チリで希少疾患を患っている5歳の息子の治療費を集めるため、30代の母親が1千キロを超える距離を1ヵ月間毎日歩いている。

チリメディアのビオビオチリなどは27日(現地時間)、「カミラ・ゴメスさん(32)が息子の薬代をつくろうと徒歩行進を始めた」とし、「先月28日、ロスラゴス州アンクドを出発し、首都サンティアゴまで約1300キロ歩く予定だ」と伝えた。

現地メディアによると、息子は筋肉神経系統の難治性疾患である「デュシェンヌ型筋ジストロフィー」を患っている。遺伝性疾患であるこの病気にかかると、歩行はもちろん、日常生活すら困難になるほど筋肉が弱くなる。完治も難しいが、治療費だけでも数十億ウォンにのぼるという。なす術がなかったゴメスさんは、息子の治療費35億ペソ(約53億ウォン)を集めることを目標に街に出た。

ゴメスさんが行進を始めたことが伝えられ、消防隊員や住民なども途中で合流し始めた。チリ全国から母親を応援する声が寄せられ、各地から寄付が集まり、すでに先週、目標金額が達成したという。しかし、ゴメスさんは自身のソーシャルメディアで、「私の子どもと同じ病気を患っているすべての子どもたちのために、サンティアゴに到着するまで歩き続ける」と明らかにした。

ゴメスさんはサンティアゴに到着した後、29日にボリッチ大統領と面会が予定されている。ゴメスさんは、「希少疾患を患う患者と家族の苦労を手紙に書いて伝えたい」とし、「その後は集まったお金を持って米国の専門医療機関に行き、息子を治療する」と話した。


イ・ギウク記者 71wook@donga.com