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夫と二人の息子を世話する「バスケットボール大統領夫人」、 「塩売りと傘売り兄弟の母の気持ちをわかる」

夫と二人の息子を世話する「バスケットボール大統領夫人」、 「塩売りと傘売り兄弟の母の気持ちをわかる」

Posted June. 04, 2024 08:43,   

Updated June. 04, 2024 08:43

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「背がちょっと足りないですね。2人の息子は、あと5センチだけ大きくなればよかった。最初からうまくなかったら、こんなことも考えないだろうけど、本当にうまくやっているので、そういう気の毒な気持ちもある」

「バスケットボールの大統領」許載(ホ・ジェ、59)は長男の許雄(ホ・ウン、31、KCC、185センチ)、次男の許訓(ホ・フン、29、KT、180センチ)とともに最近ソウル鍾路区(チョンノグ)の東亜(トンア)メディアセンターを訪れ、このように話した。すると、隣にいた「バスケットボール大統領夫人」イ・ミスさん(58)が「バスケットボールは身長ではなく心臓でやるもの」と言い返した。

許雄が率いるKCCは2023~2024シーズンプロバスケットボールチャンピオン決定戦で許訓が持ちこたえたKTを4勝1敗で破り頂上に立った。許雄は許載に続き、チャンピオン決定戦MVPまで獲得した。ただ、チャンピオン決定戦の平均得点は、背の低い弟の許訓(26.6点)が許雄(18.8点)より多かった。親子3人の中で一番背の高い父の許載(188センチ)もプロバスケットボール発足(1997年)以後は、今シーズンの許訓よりチャンピオン決定戦の平均得点が多かった時がない。

許載は、「今回のチャンピオン決定戦は息子二人ともうまくできたし良かった。ところが優勝は長男がして、MVPは次男が取っていたらもっと素敵だったんじゃないかな」と笑った。許載は起亜(キア)所属だった1997~1998シーズンに準優勝チームの選手としてはチャンピオン決定戦MVPを受賞した最初で最後の選手だ。

許雄は、「父がチャンピオン決定戦MVPを(当時起亜の本拠地だった)釜山(プサン)で受賞したけど、その次に釜山チームで出たMVPが私だという。許訓も(KTが水原に本拠地を移す前まで)釜山でプレーした。不思議だ」と話した。

釜山は許載の妻で、子どもたちの母であるイさんの故郷でもある。イさんは元々、2人の息子を釜山の名門高校に進学させるのが夢だった。イさんは、「実家が医者の家なので、スポーツ選手と結婚するなんて大騒ぎだった。家族の中に夫が誰なのか知っている人もほとんどいないほどだった。親が反対する結婚をしたので『もっと責任を持って生きなければ』という気持ちが強かった」と話した。

小学校時代にずっと生徒会長を務めるほど勉強ができた長男が「バスケットボールをする」と宣言し、イさんの夢が狂い始めた。さらには同年代よりも背が低かった次男までバスケットボール選手生活を始めた。イさんは2人の息子が通っていたソウル龍山(ヨンサン)中・高校前に引っ越し、毎日3食を直接作って食べさせる世話を始めた。

許載は、「私が代わりにゴールを入れるわけにもいかないし、私は子供たちにしてあげたことが何もない。妻が学校の前に引っ越して住みながら大分苦労をした」とし、「二人とも『許載の息子』というぎこちない視線を浴びたりもしたはずだが、そういう視線を克服してここまでやれたのは偉いと思う」と話した。

許訓は、「(母が作ってくれたご飯は)あまりにも栄養豊富だったので、むしろ背が伸びなかった」と冗談を言った後、「人々が後ろでひそひそ話すことはあまり気にしなかった。でも、許載の息子というよりは中小企業長の息子というくらいがちょうど良いかも。有名ではないし、お金は多いから」と笑った。

許訓は、まだチャンピオン決定戦MVPに選ばれたことはないが、兄は持っていないレギュラーリーグMVP(2019~2020)の受賞記録を持っている。許訓は「家庭の平和のために(チャンピオン決定戦MVPは)兄が先にもらうのが正しい。ただ、兄は、KCCのメンバーがあまりにも優れていたから優勝できたこだけとは認めてほしい」と話した。これに対して許雄は「これこそ敗れたチーム選手たちの『特徴』。言い訳が多すぎる」と返した。

2人の息子がうまくやればやるほど、イさん氏は傘売りと塩売りの2人の息子を持つ母親の気持ちが分かる気持ちだ。イさんは、「許訓がレギュラーリーグMVPを取った時は、許雄が足首の手術を受けてリハビリ中だったので大変だった。今回は許雄がチャンピオン決定戦MVPを受賞したけど、許訓が風邪で一週間横になっていたので、あまり喜べなかった」とし、「でも今年は息子の心配はあまりしていない。あれだけ『病院に行ってみなさい』と言っても行かないで結局倒れた夫のことがもっと心配」と話した。

心血管疾患で、大好きだったお酒までやめた許載は、「今回のチャンピオン決定戦に行ってみたら、二人の息子ともファンが本当に多かった。二人とも人に好かれる性格なのでよかった。自分は本当に敵が多かったんだけど…」。自らをディスっては妻と二人の息子を見て明るく笑った。


任寶美 bom@donga.com