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北朝鮮、南北鉄道を使えないように東海線の枕木を撤去

北朝鮮、南北鉄道を使えないように東海線の枕木を撤去

Posted June. 05, 2024 08:27,   

Updated June. 05, 2024 08:27

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北朝鮮が最近、金剛山(クムガンサン)につながる「東海(トンへ)線」の線路の撤去に着手したことが確認された。この線路は、2000年の「6・15南北共同宣言」を機に連結され、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権下の2006年に線路が敷設された。2007年には、北朝鮮の金剛山駅から韓国最北端の猪津(チェジン)駅まで一度、試験運行まで行われた。これに先立ち、北朝鮮は、京義(キョンウィ)線・東海線の陸上道路に地雷を埋設するなど封鎖措置を行っており、今回、線路まで撤去したことで、南北関係を完全に断絶する意図がうかがえる。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記は昨年末、南北関係の断絶を宣言した。政府は、近く北朝鮮が開城(ケソン)工業団地を通る「京義線」の線路まで撤去し、南北関係の断絶を対外的に公式化する可能性もあると見ている。

政府関係者は4日、「北朝鮮が東海線北側線路区間で枕木を撤去する動きがある」と明らかにした。枕木は線路下部に設置する構造物で、一定間隔で設置され、レールを支え、鉄道の荷重を分散させる役割をする。政府は、このように鉄道の核心資材を撤去する動きが、今後、南北を結ぶ鉄道運行がなくなることを示す象徴的な措置であると見ている。国家情報院も同日、東亜(トンア)日報の取材に対して、「最近、東海線線路に対する一部撤去の動きがあり、関連動向を注視している」と明らかにした。

北朝鮮当局が先月、一部の前方部隊に非常警戒勤務命令を下したことも確認された。別の政府消息筋は、このように明らかにし、「一部の北朝鮮の前方部隊の警戒時間が増えたり、人員が増加したりした可能性を注視している」と話した。北朝鮮軍が最近、非武装地帯(DMZ)内の最前線の一部監視所(GP)に武器を追加投入した動きもあると伝えられた。

このような中、政府は同日、閣議で、北朝鮮と2018年に結んだ「9・19南北軍事合意」の効力停止を決定し、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領がこれを裁可した。午後3時から9・19合意は全面的に効力が停止された。尹大統領は同日、韓・アフリカ首脳会議の開会のあいさつで、「現在、韓半島の安全保障状況は非常に厳しい」とし、「北朝鮮は最近数日間、汚物をぶらさげた風船を相次いで韓国に飛ばすなど、極めて非常識な挑発をしている」と批判した。

9・19合意の効力停止に伴い、北西島嶼に配備されたK9自走砲や「チョンム」(多連装ロケット)などの海兵隊の砲兵戦力は、今月中に海上射撃訓練を行う方針だという。


申圭鎭 newjin@donga.com