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トム・クルーズのAI音声でパリ五輪を誹謗

トム・クルーズのAI音声でパリ五輪を誹謗

Posted June. 05, 2024 08:31,   

Updated June. 05, 2024 08:31

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来月26日に開幕する2024フランス・パリ五輪を控え、ロシアが五輪に対する恐怖を助長する虚偽情報を大々的に流布していると、米マイクロソフト(MS)が2日(現地時間)、明らかにした。特に、人工知能(AI)で生成した米俳優トム・クルーズになりすました音声も活用されたと付け加えた。

マイクロソフト脅威分析センター(MTAC)によると、「ストーム1679」と「ストーム1099」というロシアの2つの組織は、パリ五輪期間中に暴力事態が起きるという恐怖を助長し、国際オリンピック委員会(IOC)を誹謗中傷する目的でAIを活用した虚偽情報を拡散している。彼らは昨年6月、テレグラムなどのソーシャルメディアに「五輪最後の日」という架空のネットフリックスのドキュメンタリーを掲載した。この映像には、トム・クルーズになりすましたAI生成音声がIOCを批判するシーンが挿入された。

パリ五輪に参加するイスラエル選手団に対する暴力を示唆するデジタル落書き画像も発見された。一部の画像は、1972年のドイツ・ミュンヘン五輪当時、パレスチナ武装勢力がイスラエル選手団11人を殺害した事件まで言及した。また、彼らはユーロニュースなどフランス語圏の有力メディアを詐称した偽のニュースサイトを作り、「テロノ恐怖で五輪チケットの24%が払い戻された」「市民がテロに備えて損害保険に加入している」という虚偽情報を流布した。

2022年2月にウクライナを侵攻したロシアと、ロシアを支援しているベラルーシは昨年3月、IOCから国としての出場を禁止されている。両国の選手が「中立な立場の個人資格の選手(Individual Neutral Athletes-AINs)」の資格で出場することは可能だが、国旗を掲げることはできず、入賞時に国歌も演奏されない。これに対する反発として、ロシアが一種のサイバー戦を繰り広げているという見方もある。


キム・ユンジン記者 kyj@donga.com