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イスラエルとヒズボラの全面戦争拡大の様相

イスラエルとヒズボラの全面戦争拡大の様相

Posted June. 13, 2024 08:41,   

Updated June. 13, 2024 08:41

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イスラエルとレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの交戦が全面戦争に拡大する兆しを見せている。イスラエルとパレスチナ武装組織ハマスの戦闘が長期化している中、イスラエルがヒズボラとも戦闘をするのではないかという懸念が高まっている。

ロイター通信などによると、11日、イスラエル軍はレバノン南部のジュヤを爆撃した。その過程で、ヒズボラのタレブ・アブダラ司令官(55・写真)を含む4人の隊員が死亡した。アブダラ氏は今年1月にイスラエルの空爆で死亡したウィサム・タウィル司令官より高位級だ。

イスラエル軍は同日、レバノン北部のバールベックにもロケット空爆を行い、ここでもヒズボラ隊員3人が死亡した。イスラエル軍は同日の攻撃をめぐり、「10日、ヒズボラがレバノン南部上空でイスラエルの無人機を撃墜したことに対する報復措置」と明らかにした。バールベックには、ヒズボラがレバノン内の様々な地域に武器を供給する一種の武器配給基地がある。

ヒズボラと対峙しているイスラエルの幹部は11日、米紙ワシントン・ポストに、「戦争の霧が濃くなっている」とし、「双方の空爆は毎週さらに激しくなり、頻発している」と吐露した。国境地帯の主要な山間部の村や渓谷はすでに戦場と変わらないと付け加えた。

双方の指導者は、全面戦争の意志を隠していない。イスラエルのネタニヤフ首相は5日、レバノン国境地帯を訪れ、「非常に強力な作戦を準備している。何らかの方法で北部の安全を回復する」と強調した。イスラエル国内の世論もヒズボラとの戦闘に賛成するムードだ。イスラエルの日刊紙マアリブの7日の世論調査によると、イスラエル人の62%は、「ヒズボラに対する決定的な攻撃を支持する」と答えた。

ヒズボラの指導者ハッサン・ナスララ師も先月31日、「私たちがイスラエルを圧迫している」と述べ、レバノンとパレスチナはもとより、中東地域の運命を決定する戦いになると反論した。

ヒズボラは昨年10月、イスラエルとハマスの戦闘が勃発した後、ハマスを支持し、イスラエルに向けてロケット砲を発射している。これに対し、イスラエルはレバノン各地を攻撃し、ヒズボラの幹部を射殺した。


カイロ=キム・ギユン特派員 pep@donga.com