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平壌訪問のプーチン大統領、朝ロ関係を「準同盟」に格上げへ…朝ロの危険な接近

平壌訪問のプーチン大統領、朝ロ関係を「準同盟」に格上げへ…朝ロの危険な接近

Posted June. 19, 2024 08:41,   

Updated June. 19, 2024 08:41

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北朝鮮とロシアが、プーチン大統領の訪朝を機に「包括的・戦略的パートナーシップ協定」を推進すると、ロシア政府が明らかにした。ロシア外交の最上位関係である戦略的同盟関係のすぐ下の段階だ。プーチン氏が対ロ・対北制裁に対する共同抵抗を取り上げ、両国間の「分離不可能な安全保障構造の構築」を強調し、反米戦線を軸に朝ロ関係を「準同盟」レベルに格上げしようとするものだとみられている。

18日夜、2日間の日程で平壌に到着したプーチン氏は、北朝鮮の労働新聞に寄稿した文章で、共同の努力で2国間の交流をより高いレベルに進めるとし、「ユーラシアで平等な安全保障の構造を作っていく」と明らかにした。両国の軍事安全保障協力を今よりさらに強化する考えとみられる。韓国政府は、1961年の朝ソ友好協力相互援助条約に含まれていたが、96年に廃棄された「有事の際の自動軍事介入」条項の復活との関連性を注視している。

また、ロシアにウクライナ戦争用の兵器を提供してきた北朝鮮が、その対価として核・ミサイル関連のロシアの先端軍事技術の移転を受けるなど、軍事技術取引をさらに露骨化する制度的装置を用意したのではないかという観測も流れている。政府情報筋は、「北朝鮮が先端軍事技術などをロシアから受け取ることができる制度的基盤を事実上整えた」と指摘した。

プーチン氏はまた、「西側の統制を受けない貿易及び決済システムを発展させる」と述べた。それぞれウクライナ戦争と核開発で世界貿易・金融決済システムから排除される制裁を受けている両国が、ロシアの通貨であるルーブル決済システムを導入し、米国など西側諸国の制裁を無力化するという意図と解釈される。プーチン氏は、「一方的かつ非合法的な制限措置に共同で反対する」とも明らかにし、国連安全保障理事会の対北朝鮮・対ロ制裁にロシアがより露骨に拒否権を行使して無力化する意向も示した。

北朝鮮軍は同日午前、プーチン氏が北朝鮮に到着する前、中部戦線非武装地帯(DMZ)内の休戦線(軍事境界線・MDL)を再び侵犯した。韓国軍の警告射撃を受けた直後に引き返したが、9日後に再び休戦線を越え、前方地域の緊張感を高めた。韓国軍によると、北朝鮮の軍人20~30人がおのやつるなどの作業装備を所持し、このうち一部はライフルで武装していたという。

同日午後、ソウルでは9年ぶりに韓中「2+2」外交・安保対話が、格上げをして再開された。最近、中国との関係が冷え込んでいる北朝鮮が、韓国との関係を改善する中国に対する不満を韓中対話当日の挑発で示したという見方もある。


申晋宇 niceshin@donga.com