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「トッテナムという大きな部隊があるが、その部隊のオーナーだ」
イングランド・プレミアリーグ、トッテナム・ホットスパーのソン・フンミン(32)の熱烈なファンであるチョン・クムナムさん(83)は、ソン・フンミンをこのように紹介した。レビー小体型認知症を患っているチョンさんは、ソン・フンミンの試合を見ながら応援する映像などが一般に知られ、ソン・フンミンもチョンさんのことを以前から知っていた。チョンさんは、毎試合を観戦するだけでなく、家の中のいたるところにソン・フンミンのユニホームや写真などをかけておくほどの大ファンだ。
大韓サッカー協会(KFA)は18日、ユーチューブチャンネルを通じてソン・フンミンとチョンさんの出会いを撮影した映像を公開した。ソン・フンミンとチョンさんは2026北中米(米国、カナダ、メキシコ)ワールドカップ(W杯)アジア2次予選最終戦の中国戦が行われる前日の10日に会った。チョンさんはソン・フンミンに会う直前まで簡。単に信じようとしなかった。ソン・フンミンが「おばあさんのおかげでたくさん愛されている感じを受けているので、お会いする日が待ち遠しいです。おばあさん、もうすぐ会いしましょうね」というビデオメッセージを伝えたが、チョンさんは「たくさん騙されてきたので、本当に会えるか分からない」と話した。
しかし、チョンさんはサッカー代表チームの宿舎でソン・フンミンに実際に会うと、「あらまあ、この人、前触れもなしに勝手に来てくれたわ。一度抱いててみたい」と喜びのハグをした。レビー小体型認知症はアルツハイマー型認知症の次に多い退行性認知症で、認知機能低下などの症状を見せるが、レビー小体型認知症を患っているチョンさんはソン・フンミンを見た瞬間、しっかりと認識したのだ。チョンさんは、ソン・フンミンとの短い出会いの間、ソン・フンミンの手をずっと握って「痩せすぎだ。あまり食べないようだ」と心配の言葉を繰り返した。
ソン・フンミンも車椅子に乗ったチョンさんの視線に合わせて腰を下げて会話し、「ありがとうございます」を何度も口にした。ソン・フンミンは「いつも応援してくださって本当に本当に感謝し、映像を見て本当に感動した」と話した。ソン・フンミンはまた、自分のサインが入った代表ユニフォームをプレゼントし、「私がサインしておいたから明日はこれを着て来てください」と言い、「おばあさんのために一生懸命走るので元気で応援してください」と話した。
チョンさんはソン・フンミンと会った後、「惜しい。顔もとてもハンサムだし」と物足りない気持ちを語った。翌日、ソン・フンミンがプレゼントしたユニホームを着て競技場を訪れたチョンさんは、明るい笑顔で「今83歳だから100歳までサッカーを見たい」と話した。
キム・ジョンフン記者 hun@donga.com