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「本質を失った既成教会を変えたい」 「青年教会」の牧師が語るキリスト教界の新たな動き

「本質を失った既成教会を変えたい」 「青年教会」の牧師が語るキリスト教界の新たな動き

Posted June. 21, 2024 08:37,   

Updated June. 21, 2024 08:37

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「青年教会は若い人同士で集まろうというのではなく、伝統と制度に縛られ本質を失った既成教会を青年たちが変えようという努力です」

18日、京畿道坡州市(キョンギド・パジュシ)のキリスト教のハンソマン教会(リュ・ヨンモ委任牧師)で取材に応じたキム・ドンジュ牧師は最近、教界で「青年教会」を作ろうとする動きが増えている理由について、このように説明した。青年教会とは、既存の教会に従属していた青年部を、青年たちが財政や行政などを独自に運用する教会内の教会として独立させたもの。ハンソマン青年教会は昨年1月、本校会から独立した。

キム牧師は、「MZ世代の特性の一つは、組織文化が不合理ならば不満を表現せずに静かに出ていくことだ」とし、「教会だからといって違うことはなかった」と話した。「最近の若者たちは、ネロナンブル(自分に甘く、他人に厳しいという意)にとても敏感です。キリスト教徒というと、外部から期待する姿があるじゃないですか。ところが、信じない人たちとあまり差がなかったり、甚だしくは信じない人より劣る姿を見ながら、なぜ教会に行かなければならないのか懐疑心を持ったのです。そのため、新しく来ないのはもちろんのこと、既存の青年たちもたくさん出て行きました」

キム牧師はまた、「すでに成人なのに、既成教会では青年を依然として子供のように接することも、青年たちが教会から遠ざかるようになった理由の一つだ」と話した。20~30代、さらには未婚の場合は40代までが青年部で活動するが、まるで中高校生のように牧師や教会の大人たちがすべてのことを決め、青年たちはついて行くだけだったという。キム牧師は、「初めて赴任して青年部のグループチャットルームで挨拶をしたところ、60人余りのうち2人だけが『こんにちは』と挨拶を返すほど、青年部の活動に何の期待もなかった」と話した。

ハンソマン青年教会の財政は、青年たちの献金で当てられる。昨年は設立初期であるため、一部支援を受けたが、今年からはすべてを自主的に解決している。使役などの牧会活動も、全て自ら計画して行う。一部の教団では依然として、女性牧師や女性長老を認めないほど、宗教界は意外と女性差別が激しいところ。しかし、ハンソマン青年教会は、局長やチーム長など運営委員の大半が女性だ。キム牧師は、「局長は私が任命するが、チーム長は局長が選ぶ」とし、「女性だからといって優遇したことは全くなく、これまでの活動とリーダーシップを見て自ら選出した結果だ」と話した。

変化は信者数の増加につながった。青年教会を作る前の2021年の平均礼拝人員は、110人余りの水準だったが、今は350人余りに増えている。ハンソマン教会から離れて帰ってきた青年が半分、残りは、その大半が他の教会に通っていたが、やめた青年たちだという。氏は、「青年たちは教会に失望しただけで信仰を放棄したわけではないので、教会さえ変わればいくらでもまた来ることができるという希望を見た」と話した。

キム牧師は、「青年教会または青年部の活性化を試みたが失敗するところの共通点は、教会の大人たちが『ただ見守るから』または『助けようと』として運営と活動に介入したところだ」とし、「社会ですでに成人として活動している青年たちを、依然として未熟で世話しなければならない対象として扱えば、誰が教会に来たくなるだろうか」と話した。


李鎭求 sys1201@donga.com