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親ロのハンガリーがEU議長国に、ウクライナ支援に「赤信号」懸念

親ロのハンガリーがEU議長国に、ウクライナ支援に「赤信号」懸念

Posted June. 28, 2024 08:55,   

Updated June. 28, 2024 08:55

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親ロシアのハンガリーが来月から欧州連合(EU)の意思決定の舵を握ることになり、注目されている。欧州全域で極右勢力が台頭している中、ハンガリーが公然とウクライナ支援に反対し、自国優先主義を掲げれば、EUの下半期の活動に制約がかかり得るためだ。

EUの主要な政策決定機構の一つであるEU理事会は、27の加盟国が半年ごとに交代で議長を務める。議長国は会議を主宰して議題を設定し、交渉を主導する役割を果たす。ハンガリーが議長国になるのは2011年上半期以来2回目だ。

ハンガリーは2010年に「東欧のトランプ」と呼ばれる極右のオルバン首相が再選して以降、強力な反移民政策とロシア・中国などの権威主義国家との接近で他のEU加盟国と対立してきた。

特に、ハンガリーはロシア制裁に反対し、ウクライナ支援案に単独で拒否権を行使するなど、何度も「全会一致」が必要なEU理事会の足を引っ張った。英紙ガーディアンは、「オルバン氏は欧州の『右翼の躍進』を象徴する人物」とし、「欧州議会で極右と右翼勢力が連合を図っており、オルバン氏の影響力が拡大する可能性がある」と懸念した。

25日に始まったウクライナのEU加盟交渉からブレーキがかかる可能性が高まった。ハンガリーは18日、議長国活動計画の発表で、「欧州を再び偉大に」というスローガンを掲げた。トランプ前米大統領の「米国を再び偉大に」とほぼ同じ。EU外交の方向性についても「ハンガリーと欧州の利益を核心とした実用的な立場を取る」と強調した。政治専門メディア「ポリティコ」はこれに対し、「トランプ氏にインスパイアされたEU議長国に備えてシートベルトをしっかり締めておくべきだろう」と警告した。

ハンガリーの「振る舞い」が限定的だという意見もある。議長国の任期が6ヵ月しかないうえ、加盟国と欧州議会の承認なしに立法案を通過させることができないためだ。ドイツ国営メディアのドイチェ・ヴェレは、「スローガンなどで『トローリング(意図的な妨害)』をするだろうが、その餌に食いつかないように自制するのは私たちの役割だ」と指摘した。


キム・ユンジン記者 kyj@donga.com