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一線を越えたイスラエルとヒズボラ

Posted July. 02, 2024 09:00,   

Updated July. 02, 2024 09:00

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イスラエルとヒズボラが連日、「超高難度の発言」を連発している。超高難度の発言という奇妙な表現を使った理由は、このような奇妙な言葉の戦争は初めて見たからだ。戦争はどんなに十分な理由が積み重なっても、始まりは密かに奇襲的に行うものだ。しかし、両国は今すぐ明日、いや1時間後に戦争を始めるような勢いで水位の高い発言を連発している。そうやって言葉の爆弾を投げつけてからもう数ヵ月が経っている。今では、このような発言が相手の緊張を緩めるための虚勢作戦ではないかと思えるほどだ。

ここにイラン、米国まで加わった。イランも今、イスラエルと戦争をする状況ではない。以前、両国が交わした攻撃は、戦争の意思ではなく、これ以上の拡大はしないというシグナルだった。

しかし、イスラエルとヒズボラ間の緊張が高まると、イランは再び参戦の意向を表明した。米国は戦争を阻止するために必死の努力をする姿を見せながらも、本当に戦争が起こればイスラエルを支援すると示唆した。選挙でユダヤ人の支持を失わず、ヒズボラやイランの戦争意欲を阻止するための強硬策のように見える。

このように言葉のレベルが上がるのは、両国とも内心は戦争がもたらす負担と後始末を心配していることを意味する。にもかかわらず、言葉と砲撃と爆撃のレベルはすでに一線を超えている。両国の政治指導者たちは、戦争は破滅を早めるが、戦争をしなくても破滅を招く状況に来てしまった。戦争は避けられないようだ。問題は衝突の規模と期間だ。

一部では、ヒズボラがイスラエルの面目をつぶすほど強いという。私はそうは思わない。すでにガザ戦争から撤退したイスラエルなので、ヒズボラの攻撃は慎重に行うだろうという推測もある。もっと大胆で破壊的で、予想外の攻撃を仕掛ける可能性が高い。中東と世界はさらに困難になっていく。