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北朝鮮「超大型弾頭試験成功」報道、韓国軍「欺瞞の可能性」との見方示す

北朝鮮「超大型弾頭試験成功」報道、韓国軍「欺瞞の可能性」との見方示す

Posted July. 03, 2024 09:08,   

Updated July. 03, 2024 09:08

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北朝鮮が2日、超大型弾頭を搭載した新型ミサイルの試験発射を前日の1日に実施し、成功したと、主張した。しかし、北朝鮮は先月26日、多弾頭の試験発射に成功したと虚偽の主張をしており、今回も発射の失敗を隠すための欺瞞だと、韓国軍は見ている。

北朝鮮の朝鮮中央通信は2日、前日発射した2発のミサイルと関連して、4.5トン級の超大型模擬弾頭を搭載した「火星(ファソン)砲11ター4.5」を最小射程(90キロ)と最大射程(500キロ)でそれぞれ試験発射し、成功したと報じた。北朝鮮が超大型弾頭を搭載した戦術弾道ミサイルを発射したと発表したのは初めて。

火星砲11は、「北朝鮮版イスカンダル」と呼ばれるKN23だ。北朝鮮の主張によると、今回は従来のKN23の弾頭重量(500キログラム~2.5トン)よりもはるかに重い弾頭を搭載して発射したという。4.5トンの弾頭はバンカーバスター級の強力な破壊力を発揮できる。「怪物ミサイル」と呼ばれる韓国軍の「玄武(ヒョンム)5」の弾頭重量(8~9トン)の半分の水準だ。一部では、北朝鮮がロシアへの輸出を念頭に置いて、在来式の破壊力を最大化したKN23を開発したのではないかという分析も出ている。

弾頭重量が重くなれば、より大きな威力の核弾頭搭載も可能だ。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記は2022年初頭、第8回党大会の直後に国防力5ヵ年計画を発表し、「超大型核弾頭」の開発を指示した。北朝鮮は、低高度で変則的な動きをするKN23を韓国に対する戦術核投発兵器だと何度も主張した。より強力な核弾頭を搭載すれば、対南核攻撃の脅威も高度化することになる。

しかし、韓国軍は欺瞞の可能性に重きを置いている。合同参謀本部関係者は同日、「4.5トンもの大型弾頭の試験発射を内陸で行うケースはほとんどない」とし、「前日捉えられた2発のうち、平壌(ピョンヤン)付近に落ちた1発の異常な飛行軌道を見ると、発射失敗を隠すための虚偽発表の可能性がある」との認識を示した。北朝鮮が「成功した」としながらも、今回の発射の様子を公開しなかったことも疑いを抱かせている。先月26日にも、北朝鮮は初の多弾頭試験発射に成功したと主張したが、韓国軍の監視装置には異常飛行中に空中爆発で粉々になるシーンが捉えられた。


尹相虎 ysh1005@donga.com