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柔道女子代表の許海実、「パリで金メダル取って授賞台で愛国歌を歌いたい」

柔道女子代表の許海実、「パリで金メダル取って授賞台で愛国歌を歌いたい」

Posted July. 03, 2024 09:10,   

Updated July. 03, 2024 09:10

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パリ五輪に出場する柔道代表の許海実(ホ・ミミ、22)は最近、自分と一つの約束をした。まさに五輪前まで国歌の歌詞を覚えることだ。韓国人の父と日本人の母を持つ許海実は、日本東京で生まれ育った時、愛国歌を別に習ったことがない。許美美はもともと韓日両国の国籍を保有していたが、昨年の誕生日(12月19日)を控えて日本国籍を放棄した。

先日、忠清北道鎮川(チュンチョンブクト・チンチョン)の選手村で取材に応じた許海実は、「韓国人が愛国歌を覚えるのは当たり前のこと」とし、「歌詞が難しいけど、まだ時間が残っているだけにオリンピックまでには必ず覚えるつもりだ。パリ五輪で金メダルを獲得して表彰台で愛国歌を歌うので、たくさん応援してほしい」と話した。

許海実は2017年、日本全国中学校柔道大会で優勝し「柔道天才」の異名を得た。高校時代にも日本国内の「トップ3」に入る有望株として挙げられた。その許海実が韓国国籍を選択したのは、2021年に亡くなった祖母のためだ。祖母は、「ミミちゃんが必ず太極マークをつけてオリンピックに出てほしい」という遺言を残した。この遺言により韓国で選手生活をすることを決心した許海実は、実業チーム(慶北体育会)に入る過程で自身が独立運動家のホ・ソク先生(1857~1920)の5代孫であること知った。

2022年に初めて太極マークをつけた許海実は今年5月、世界柔道選手権の女子57キロ級で金メダルを獲得した。韓国女子選手が世界柔道選手権で優勝したのは、1995年の千葉大会以来29年ぶりのこと。この階級で世界ランキング3位の許海実は「世界選手権優勝で自信も生まれたし、五輪で金メダルを取りたいという気持ちが強くなった」と話した。韓国女子柔道は1996年アトランタ大会のチョ・ミンソン(66キロ級)以後28年間、五輪金メダリストを輩出できていない。

許海実は、精巧な技術を重視する日本柔道に体力トレーニングを強調する韓国柔道が加わり、競技力が向上したという評価を受けている。女子代表のキム・ミジョン監督は、「ミミちゃんは重心が安定している上、組手の技術が優れているので体が倒れて負けるケースがほとんどない」と評した。許海実は「(体力トレーニングのため)鎮川選手村で毎日午前5時半に起きるのが最初は大変だったが、今は慣れてきた。柔道をするのはいつも楽しいから、厳しい体力トレーニングも乗り越えられる」と話した。

パリ五輪で許海実と金メダルを争う選手としては世界選手権決勝で会ったクリスタ・デグチ(出口クリスタ、29、カナダ、1位)が挙げられる。カナダ人の父と日本人の母の間に生まれ、日本で育ったデグチも、日本柔道の長所を兼ね備えた選手として知られている。直接対決で3戦全敗を記録したラグワトゴー・エンフリーレン(26、モンゴル、13位)も許美美にとって手強い相手だ。

許海実は、「柔道は相手と組むスポーツなので、試合途中に状況がどう変わるか分からない。五輪まで残りの期間、新しいことを準備するよりは、自分がやってきたことをうまくできるように準備したい」と話した。そのうえで「韓国語の中で『ハルスイッタ(できる)』という言葉が一番好き。試合の時に自分で『ハルスイッタ』を言ったり言ってもらうと何でもやりこなせそうな気がする。五輪で必ず金メダルを取れるように最善を尽くす」と付け加えた。

許海実は、さらに「選手村で(フェンシング代表)オ・サンウク選手(28)に会ったことがあるけど、日本語で話しかけてくれて嬉しかった。パリで必ず金メダルを取って仲良くなりたい」と笑った。


姜泓求 windup@donga.com