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パウエルFEB議長「米インフレが鈍化、相当な進展」

パウエルFEB議長「米インフレが鈍化、相当な進展」

Posted July. 04, 2024 08:50,   

Updated July. 04, 2024 08:50

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米中央銀行にあたる連邦準備制度制度(FRB)のジェローム・パウエル議長は、「米インフレの減速傾向が目標水準に相当進展(quite a bit of progress)している」と評した。9月の利下げの可能性を排除しなかったパウエル議長の「慎重な楽観論」のおかげで、スタンダード&プアーズ(S&P)500指数は史上初めて5500台を突破した。

パウエル議長は2日(現地時間)、ポルトガルで開かれた政策カンファレンスにパネルとして参加し、FRBがインフレを下げるために行った努力に進展があったと評価し、米国は「ディスインフレ(インフレ下落)の経路に入った」と明らかにした。FRBが好む物価指標である「根源個人消費支出(PCE)物価指数」の5月の前月比の上昇率は0.08%で、2020年11月以来最も低く、前年比の上昇率も2.6%で、FRBの目標である2%に近づいたことを前向きに評価した。

ただ、利下げの時期については、「政策緩和(利下げ)を始める前に、インフレが2%で持続可能に下落しているという確信が必要だ」と既存の立場を再確認した。

一方、FRB内の「ハト派」(通貨政策の緩和)と言われるシカゴ連邦準備銀行(連銀)のオースティン・グルスビー総裁は同日、CNBCとのインタビューで、「実体経済が弱まっているという警告シグナルがある」とし、「連邦準備制度が必要以上に緊縮を維持しないよう、注意しなければならない」と、利下げの必要性を示唆した。

今月30日と31日に開かれる連邦公開市場委員会(FOMC)の会議では金利の据え置きが有力な中、市場は利下げの時点は9月になるか、11月の米大統領選挙後になるかをめぐって綱引きをしている。6月の点図表でも、FRB委員19人中8人が今年は2回引き下げ、7人は1回引き下げ、4人は「今年は引き下げなし」を記録し、FRB内でも予測が交錯している。

シカゴ商品取引所のフェドウォッチによると、パウエル議長の発言後、政策金利の先物投資家らは9月引き下げの可能性を約70%と評価し、9月の引き下げへの期待を高めた。先週のPCE発表前より約10ポイント高い数値だ。5日に発表される米6月の雇用報告書と11日に公開される6月の消費者物価指数(CPI)などの主要指標により、9月引き下げの期待はさらに高まる可能性もある。

同日、パウエル議長のインフレ楽観論と共に、テスラの第2四半期(4~6月)の自動車引渡し台数が最悪は避けられたという安堵感に支えられ、テスラの株価は10%以上上昇した。これを受け、S&P500指数は前場比0.62%上昇し、今年に入って32回目の新記録を立てた。ナスダック指数も0.84%上昇し、今年22回目の史上最高値を記録した。


金玹秀 kimhs@donga.com