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大統領室「巻き込むな」、「金夫人のメール」の釈明なしに収まるだろうか

大統領室「巻き込むな」、「金夫人のメール」の釈明なしに収まるだろうか

Posted July. 08, 2024 09:13,   

Updated July. 08, 2024 09:13

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大統領室の高官は昨日、「大統領室は、与党「国民の力」の党大会の選挙過程における一切の介入と関与をせず、今後もそうするだろう」と明らかにした。合わせて、「各候補や運動員が大統領室を引き入れることがないよう、注意を払ってくれることをお願いする」とも話した。尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の妻の金建希(キム・ゴンヒ)夫人が6カ月前、党非常対策委員長だった韓東勳(ハン・ドンフン)候補に、ブランドバックをめぐる問題について国民に謝罪するというメールを送ったが、無視されたという議論が起き、韓氏が「党務介入であり党大会への介入だ」と反発すると、大統領室が初めて立場を明らかにしたのだ。

大統領室の立場表明は、与党の党大会が金夫人のメールをめぐる議論で泥沼化することに対する距離置きのためと見えるが、すでに激しく火がついた議論を抑えることは難しそうだ。突然飛び出した金夫人のメッセージは、ただでさえ「裏切りの政治」をめぐる議論で熱い党権競争の釜に油を注いだ雰囲気だ。そのような状況で、わざと大統領室は無関係だとし、これといった釈明なしに「私たちを引き入れるな」と警告する態度は、むしろさらに大きな議論を呼び起こす可能性が高い。

韓氏は、金夫人のメールの話題は、党大会の流れを変えるための「党務介入だ」とし、大統領室と親尹(親尹錫悦)側の工作可能性を提起した。これに対し、元喜龍(ウォン・ヒリョン)、羅卿瑗(ナ・ギョンウォン)候補ら他の党代表候補は、大統領室を党大会に引き入れる韓氏の「害党行為だ」と対抗している。さらに、一部の親尹系院外党協委員長が、韓氏の辞任を要求する記者会見を推進したことが分かり、昨年初めに党大会で一部の候補を落馬させた「連判状事態」が、同じように再現されるのではないかという懸念まで出ている。

今回の議論は、その実体が明らかにならない限り、簡単には鎮火しにくく、それによる波紋も党大会後まで続く可能性が高い。金夫人が送ったというメールの内容そのものから、主張が食い違っている。金夫人は国民向け謝罪の意志を明らかにしたというが、韓氏は「脈絡上、むしろ謝罪をしてはならない理由を並べる携帯メールだった」と反論する。結局、金夫人と韓氏の2人の携帯電話の中にあるメールが公開されなければ、どちらが正しいのか判断しにくい。そのため、半年前のメールが改めて口外された背景についても、あらゆる陰謀論が出ている。それをめぐって、「不敬罪」か「害党行為」かを問う幼稚な党代表争いはどうだろうか。このような情けない風景を見守る国民は、舌打ちするしかない。