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極端な勢力を阻止する仏の決選投票、我々も検討する価値がある

極端な勢力を阻止する仏の決選投票、我々も検討する価値がある

Posted July. 09, 2024 08:47,   

Updated July. 09, 2024 08:47

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7日のフランス総選挙の決選投票で、極右政党が勝利するという予想を覆し、左派連合が勝利した。大多数の有権者が第1回投票で極右の国民連合(RN)が善戦した結果を見て、ライバル政党に票を投じた結果、RNは3位に後退し、政権与党である再生を含む与党連合が2位になった。

急進左派の「不服従のフランス(LFI)」を含む左派連合「新人民戦線(NFP)」が、182議席を獲得して1位となった。しかし、過半数である289議席には大きく及ばず、与党連合の168議席、RNの143議席との議席差も大きくないため、NFPから首相が出るという保証はない。政党の連帯次第では、与党連合から首相が指名される可能性もある。

フランスは総選挙も大統領選挙も第1回投票と決選投票が行われる。総選挙では、第1回投票で12.5%以上の得票率を得れば決選投票に進出する。大統領選挙では、第1回投票の1、2位候補が決選を行う。大統領選挙の決選投票は、何度も極端な勢力の当選を阻止する役割を果たした。2002年、RNの前身である国民戦線(FN)を率いたジャン=マリー・ルペン氏と社会党のフランソワ・ミッテラン氏が対決した決選投票では、FNに投票できなかった右派の有権者が、比較的穏健な左派のミッテラン氏を選んで当選させた。現大統領のマクロン氏も17年と22年の大統領選挙で、ジャン=マリー・ルペン氏の娘でRNの実質的リーダーであるマリーヌ・ルペン氏との決選投票で勝利した。

今回の総選挙も、第1回投票の傾向通りならRNが過半数に近い1位を獲得することが予想されたため、与党連合と左派連合は候補一本化を通じて、3者対決を2者対決の構図にした。サッカー代表キャプテンのキリアン・ムバッペ、ポップ歌手のアヤ・ナカムラ、俳優のマリオン・コティヤールなど有名人たちは、RNに反対票を投じるよう呼びかけた。決選投票の結果、RNは3位に後退した。

多党制の状況下、決選投票は票心を結集させ、死票を減らすことができる。その結果、左右の穏健勢力の連帯で極右・極左勢力の当選を阻止する効果があるだけでなく、マクロン氏の場合のように新しい中道勢力の当選の道を開くこともある。世界的にも国内的にも極端な勢力が力を得ている時代に、我々も導入を検討する価値がある。