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ヒズボラの報復空爆でイスラエルの民間人2人死亡、再び「一触即発」

ヒズボラの報復空爆でイスラエルの民間人2人死亡、再び「一触即発」

Posted July. 11, 2024 09:17,   

Updated July. 11, 2024 09:17

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レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラとイスラエルの全面衝突への懸念が高まっている。ヒズボラは昨年10月、パレスチナ武装組織ハマスとイスラエルの戦闘が勃発した後、ハマスを支持し、イスラエルと交戦を繰り返している。

9日、タイムズ・オブ・イスラエルなどによると、ヒズボラは同日、イスラエル北部の領有権紛争地であるゴラン高原に向けて複数のロケットを発射した。これにより、付近で車に乗って移動中だった民間人2人が死亡した。同日の攻撃は、ヒズボラの指導者ハッサン・ナスララ師の元警護員で側近が最近、イスラエルの攻撃で死亡したことによる報復措置として行われた。

イスラエルも報復に乗り出した。イスラエル軍は同日、ソーシャルメディアX(旧ツイッター)を通じて、「レバノン内の(ヒズボラ関連)軍事施設、武器倉庫などを爆撃した」と明らかにした。

紅海一帯では、ヒズボラと同様にハマスを支持するイエメンの反政府武装勢力フーシ派がイスラエルを攻撃した。フーシ派が運営するテレビ局アルマシラは同日、弾道ミサイルと無人機(ドローン)でイスラエルと米国の民間貨物船3隻を空爆したと伝えた。ただし、人的被害や重大な船舶の被害はまだ分かっていない。

ヒズボラ、フーシ派、ハマスの後援者を自称するイランも、イスラエルに対抗するため引き続き支援する意向を明らかにした。ロイター通信などによると、イランの次期大統領のマスード・ペゼシュキアン氏は8日、ナスララ師に宛てた公開書簡で、「違法なシオニスト政権(イスラエル)に抵抗する勢力に対するイランの支援は続く」と明らかにした。

5日の大統領選決選投票で勝利したペゼシュキアン氏は、西側との核交渉の回復を公約した改革派だ。しかし、イランの最高指導者ハメネイ師と「政府の上の政府」とされる革命防衛隊など保守派と同様に「反イスラエル」路線を続ける意向を明らかにしたのだ。

イスラエルはガザ地区内の民間施設に対する攻撃を止めない。9日、ガザ地区南部ハンユニスでイスラエル軍が国連の学校を爆撃し、少なくとも29人が死亡し、数十人が負傷した。イスラエル軍は、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)が避難所として運営するこの学校にハマスのメンバーが潜伏しているとし、学校への攻撃は正当だと主張した。

しかし、イスラエル軍が6日に中部ヌセイラトの学校を空爆したほか、同日まで4日連続でガザ地区各地の学校を空爆したことに対する批判も高まっている。UNRWAによると、昨年10月の戦闘勃発後、イスラエル軍の攻撃で国連が運営する学校、キャンプなどで少なくとも500人以上の子どもと女性が死亡した。


カイロ=キム・ギユン特派員 pep@donga.com