韓国銀行(韓銀)が、基準金利を12回連続で据え置いた。最近、首都圏を中心に住宅価格が高騰し、家計負債が急増している上、ウォン安ドル高が続いているため、史上最長期間金利を据え置いたまま、通貨緊縮の基調を維持している。
韓銀金融通貨委員会(金通委)は11日、通貨政策方向性決定会議を開き、年3.50%の基準金利を維持することを決めた。基準金利は、昨年1月13日から同日まで1年5ヵ月28日間動いていない。これまでで最も長かった据え置きの期間である1年5カ月21日(年1.25%・2016年6月9日~2017年11月30日)を超えた過去最長記録となる。
韓国銀行が「ピボット」(通貨政策の転換)に二の足を踏んでいる要因の一つは、最近高騰している首都圏の住宅価格だ。韓銀の李昌鏞(イ・チャンヨン)総裁は会議終了後の記者懇談会で、「首都圏の不動産価格が上昇するテンポが思ったより速くなっている」とし、「韓銀が流動性を過度に流入したり、または金利引き下げの時点について誤ったシグナルを示して住宅価格の上昇を招くような政策ミスはしてはならないということに、金融通貨委員全員が共感している」と説明した。
家計負債が増加することも懸念要素となっている。李総裁は、「今市場に出来上がっている利下げへの期待は、やや行き過ぎた側面がある」とし、「このような期待を先に反映して、不動産価格の上昇期待などが形成されることは望ましくない」と強調した。
今後のピボット時点は依然として不確実だが、「車線を変えて、適切な時期に方向転換をする状況はできている」として、金利引き下げの「ウィンカー」をつけたことは示唆した。李総裁は、「私を除く(金通委員)6人のうち2人は、今後3カ月以内に利下げの可能性を開いておくべきだという意見だ」と話した。
チョ・ウンヒョン記者 yesbro@donga.com