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トランプ氏vsハリス氏? 米大統領選106日前に「リセット」

トランプ氏vsハリス氏? 米大統領選106日前に「リセット」

Posted July. 23, 2024 08:37,   

Updated July. 23, 2024 08:37

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バイデン米大統領が21日(現地時間)、民主党大統領候補を辞退し、ハリス副大統領を自身に代わる候補として支持すると明らかにした。バイデン氏は先月27日、トランプ前大統領とのテレビ討論会で精彩を欠き、党内外から激しい大統領選辞退の要請を受けてきた。バイデン氏は、大統領選完走の意向を明らかにしたが、17日に新型コロナウイルスに感染し、健康不安の懸念まで高まったため、辞退を決めた。現職の米大統領が予備選挙で勝利したにもかかわらず途中で降板したのは初めてで、106日後に迫った米大統領選の情勢が再び揺れ動くものとみられる。

バイデン氏は同日の声明で、「残りの任期中、大統領の義務を果たすことに集中するのが民主党と国家の最善の利益だと信じる」と明らかにした。そして、「ハリス氏が民主党の大統領候補になることを全面的に支持する。団結してトランプ氏に勝たなければならない時だ」と述べた。現職大統領の再選挑戦放棄は、1968年のジョンソン大統領以来56年ぶり。当時、ジョンソン氏は、ベトナム戦争反対の世論が高まり、予備選挙の過程で支持率が低下し、再選への挑戦を諦めた。

ハリス氏は声明を出し、「民主党と米国を団結させ、トランプ氏を倒すためにあらゆることをする」と意欲を見せた。これまでバイデン氏の辞退時に差し替え候補として浮上していたカリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事、ミシガン州のグレッチェン・ウィットマー知事など民主党内の有力候補はもとより、ビル・クリントン元大統領、ヒラリー・クリントン元国務長官、バーニー・サンダース上院議員など党内外の主要人物もハリス氏への支持を表明した。

ただし、オバマ元大統領やペロシ元下院議長など「元老グループ」や、民主党の上院トップのチャック・シューマー院内総務や下院トップのハキーム・ジェフリーズ院内総務など党指導部は、まだハリス氏の支持を宣言していない。オバマ氏とペロシ氏は、大統領候補選定の公正性などを考慮し、予備選挙が必要だという意見を伝えたとされる。これにより、一部では、大統領候補選定の手続きをめぐって民主党内で対立が生じる可能性があるという指摘も出ている。

トランプ氏と共和党側は、バイデン氏が大統領からも退くべきだと主張している。トランプ氏は「バイデン氏は米史上最悪の大統領」とし、「バイデン氏の周囲の人たちは精神的、肉体的、認知的な衰えについて米国にうそをついた。(大統領の)資格がない」と批判した。

特にトランプ氏は、ハリス氏について、「バイデン氏より勝ちやすい」と主張した。インド出身の母とジャマイカ出身の父を持つ移民2世で、米史上初の女性で非白人副大統領であるハリス氏が白人男性であるトランプ氏と対決すれば、人種、性別、人生遍歴、政治性向などで米史上最も対照的な2人の候補の対決になるとみられる。


ワシントン=ムン・ビョンギ特派員 weappon@donga.com