文在寅(ムン・ジェイン)政府が新型コロナの影響で経営難に直面していた小規模自営業者に対して支給した災害支援金および損失補償金のうち、少なくとも3兆23億ウォンが支援趣旨に反して誤って支給されたと、監査院が25日明らかにした。振り込め詐欺業者やすでに廃業した業者などにも無分別に現金を散布し、国民の血税が浪費されたのだ。コロナ禍で被害を受けなかった太陽光発電事業者1万5574社も1205億ウォンの支援金を受け取った。
監査院が25日公開した「小規模自営業者などへの支援事業の推進実態」と題した監査結果報告書によると、文在寅政府は2020年7月から2022年9月まで、計7回にかけて中小企業と小規模自営業者586万社余りに対し、災害支援金として61兆4000億ウォンを支給した。このうち、少なくとも3兆2323億ウォン(5.3%)が最初から支援金を受け取ってはならない会社に支給されたり、過度に支給されたと監査院は判断した。監査院は、主務省庁である中小ベンチャー企業部に対し、政府を騙して災害支援金を受け取った業者312社について告発するよう通知した。
監査院によると、当時政府は、コロナ禍の中、非対面取引が拡大してむしろ売上が伸びたオンライン小売業者1705社に対し、171億ウォンの支援金を支給した。とある業者は2019年比2022年の売上額が8億ウォンから132億ウォンに17倍跳ね上がったにもかかわらず、1000万ウォン以上の支援金を受け取った。
ソウル広津区(クァンジング)の生ビール専門店は、2019年比2021年の売上減少額が計「2ウォン」しかなかったのに支援金を1850万ウォンも受け取った。すでに廃業を届け出たガソリンスタンドの運営会社も2年間、支援金900万ウォンを受け取った。振り込め詐欺や他人名義の通帳流通など犯罪に関与したダミー法人21社も、災害支援金約8000万ウォンを受け取った。
釜山(プサン)のスポーツセンターの建物を所有している賃貸人は、すでにセンターの運営者である賃借人が災害支援金を受領したにもかかわらず、重複して支援金1500万ウォンを受け取った。京畿道九里市(キョンギド・クリシ)でプールを運営する会社の社長は、「プール」と「不動産賃貸業」等、2分野の事業者登録証を持っており、あたかも2つの会社を運営するかのように支援金を重複して受け取ったと監査院は伝えた。
コ・ドイェ記者 yea@donga.com