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2ヵ月連続で出生児数が増加、少子化法案の処理につなぐべきだ

2ヵ月連続で出生児数が増加、少子化法案の処理につなぐべきだ

Posted July. 31, 2024 09:00,   

Updated July. 31, 2024 09:00

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4月と5月の出生児数が、前年同月比連続で増えている。2ヵ月連続の増加は、8年6ヵ月ぶりのことだ。もちろん、4月と5月に生まれた子供は、依然として2万人にも満たない超少子化の状況だ。出生児が増えたことについても、「一時的基礎効果」「婚姻率の上昇と共にむかえた持ち直しのチャンス」と評価が交錯するが、とにかく嬉しいニュースだ。

このような指標は、24日発表された。政界が関心を持っていて当然なはずなのに、与党「国民の力」と最大野党「共に民主党」は、いずれもそのありふれた論評一つも出さなかった。いつものように、「李在明(イ・ジェミョン)への忠誠レースで顔が熱くなる名飛御天歌」、「韓東勳(ハン・ドンフン)の就任の第一声は、国民を欺くための幽体離脱」など習慣的攻撃のみ行っていた。

だからといって、与野党が少子化問題に関心が全くないようには見えない。30日を基準に、国会議案情報システムで「法案提案の理由」に少子化を入れて検索すれば、必ず100件の法案が見つかる。第22代国会が開会してから61日間、1日に1、2件ずつ少子化関連法案を出したことになる。

もちろん、少子化対策に対する大きな絵では、与野党の優先順位が異なる。国民の力は、副首相級の人口戦略企画部の新設など、「コントロールタワー」の確立を先に掲げる。民主党は、出生基本所得など財政主導の問題克服を図る。野党が敬遠する政府組織に触れる問題、与党が敬遠する財政主導の解決、一見すると間隙を狭めることは難しそうだ。

しかし、ディテールに入ると話は変わる。与野党議員が発議した法案には、類似点が多い。国民の力が先月、所属議員108人全員の名前で出した雇用保険法の改正案には、配偶者出産休暇給与の支給期間を「最初の5日」から「休暇全体期間(10日)」に拡大する内容が盛り込まれている。先月中旬と今月初め、民主党の韓貞愛(ハン・ジョンエ)議員と朴釘(パク・ジョン)議員がそれぞれ発議した雇用保険法の改正案にも、出産休暇の有給支援期間を10日間に増やそうという内容が盛り込まれている。与野党が同じ対策を望んでいるのだ。

与野党議員が我先に、43件発議した仕事・家庭両立支援法改正案も同じだ。△出産休暇期間を現行の10日から15~30日に拡大、△出産休暇の3回分割使用、△小学校6年生の両親まで育児休業および育児期の労働時間短縮使用期間の拡大など、細部内容は発議者を覆えば、どの政党議員が発議したのか区別がつかないほど似ている。他の少子化法案でも、与野党の似たような対策を探すのは難しくない。

ところが、与野党が、国会所管の常任委員会で少子化法案について話し合ったという話はまだ聞こえてこない。その代わり、「弾劾」「放送掌握」のような一般国民はあまり関心もない政争の話のみ聞こえる。法案強行→拒否権→再採決→法案強行へとつながる反復記号に国民も疲れ、少なからぬ議員たちも疲れている。

政争法案はひとまず差し置いて、互いに似たような少子化法案から、協力の扉を開けてみるのはどうだろうか。様々な各論で同じ考えをしているのだから、簡単なことからじっくり対話を始めるのに容易だろうからだ。また、力を合わせて解決策を導き出し、互いに「我が党のおかげで変えた」と恩着せがましく言うのも良い。主権、領土、国民という国家の3要素は、小学生も学ぶ。一つでもなければ国家はないと言っている。国家要素の柱の一つが危ういのに、政界はなぜこのようにのんきなのか分からない。