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「ウクライナは絶対にあきらめない」 ロシアとの握手拒否したウクライナの剣客が初メダル

「ウクライナは絶対にあきらめない」 ロシアとの握手拒否したウクライナの剣客が初メダル

Posted July. 31, 2024 09:04,   

Updated July. 31, 2024 09:04

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勝利が決まった瞬間、選手は頭を抱えながら競技場にそのままひざまずいた。降り注ぐ涙を拭う手には、ウクライナを象徴する黄色と青のマニキュアが塗られていた。逆転の末、銅メダルを首にかけた選手は、喜びと悲しみが入り混じった表情で話した。

「これは、ウクライナが絶対にあきらめないというメッセージです」

ウクライナ・フェンシングの花形選手のオリガ・ハルランが30日、フランス・パリのグランパレで行われたフェンシング女子サーブルの銅メダル決定戦で、韓国のチェ・セビン(全南道庁)を破って銅メダルを獲得した。6点差でリードされていたが、終盤に相次いで得点し、逆転劇を繰り広げた。個人通算5度目の五輪メダルとなる。また、ウクライナが2024年のパリ五輪で獲得した初のメダルだ。

米紙ニューヨークタイムズ(NYT)によると、ハルランは試合後のインタビューで、「このメダルは、私の母国と母国を守護する人々、そしてロシアのために命を失い、この場に来ることができなかったウクライナ選手のためのものだ」と話した。英ガーディアンによると、ハルランの両親はロシアの攻撃で廃墟となったウクライナ南部の海岸都市ムィコラーイウに住んでいる。ハルランの家族は、ロシアの空襲を避けて数ヵ月間、自宅の地下室で暮らさなければならなかったという。

ハルランは昨年7月、フェンシング世界選手権でロシア選手との握手を拒否して失格となり、話題を集めた。当時、ハルランは女子サーブル64強戦でロシアのアンナ・スミルノワと対戦し、15対7で勝利した。彼女は試合の終了後、近づいてくるスミルノワを剣で塞ぎ、握手を拒否した。ウクライナに侵攻したロシアに対する抵抗の印だった。

フェンシングの競技ルールによると、選手たちは握手をしてこそ競技が終わる。最後まで握手を拒否したハルランは、結局失格となった。このため、パリ五輪に出場できない危機に直面したが、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ委員長が「特別招待状」を送って、出場できるようになった。


崔智善 aurinko@donga.com