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きのう一日、放通委で起きた荒唐無稽なこと

きのう一日、放通委で起きた荒唐無稽なこと

Posted August. 01, 2024 08:51,   

Updated August. 01, 2024 08:51

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尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は31日、李眞淑(イ・ジンスク)放送通信委員長と金泰圭(キム・テギュ)放送通信委員会常任委員の任命案を裁可した。26日、李相仁(イ・サンイン)委員長職務代行兼副委員長が野党の弾劾を避けて自主的に辞退し、「常任委員0人」という初の事態が起きてから5日目のことだ。議決定足数の2人を満たした放送通信委員会(放通委)は同日午後、全体会議を開き、公共放送の理事選任案を議決し、野党は新委員長に対する弾劾案を発議した。

同日の放通委をめぐって慌ただしく展開されたことは、与野党間のKBSとMBCの主導権争いがなりふり構わない水準であることを示している。李委員長と金常任委員は、任命状の授与式と顕忠院(ヒョンチュンウォン)への参拝もパスし、公共放送理事の選任案を第1号案件として急いで処理した。放通委の会議運営規則に従って、全体会議の案件はやむを得ず緊急な理由がある場合を除いては、48時間前に常任委員に伝え、24時間前にホームページなどを通じて公開しなければならない。8月12日と31日にそれぞれ任期が終わるMBCとKBS理事の選任が、通常の手続きを省略しなければならないほど緊急な案件であるはずがない。野党の弾劾案の採決に先立って、公共放送の理事陣を与党に有利に変えようとする小細工と言うべきだろう。

新委員長が就任するやいなや、弾劾案を提出するのも正常ではない。野党は、放通委が常任委員5人による合議制機構であるため、2人の体制で案件を処理したのは違法であり、弾劾事由に当たると主張する。放通委の2人体制での議決については、裁判所は不適切性を指摘しながらも違法だと判決した前例はない。野党は代案として、公共放送の理事選任に対して仮処分申請を行う案も検討しているという。どんな手を使ってでも、公共放送の主導権は逃さないという。

放通委の議決権をめぐる与野党の対立は、文在寅(ムン・ジェイン)政府時代に任命された韓相赫(ハン・サンヒョク)元委員長が現政府発足後も辞任せず、結局強制免職後、金孝在(キム・ヒョジェ)代行体制を経て任命、弾劾、代行などを繰り返す方法で15ヵ月間続いている。李東官(イ・ドングァン)委員長が昨年8月に任命されてから100日も経たないうちに、弾劾を避けて自ら辞任し、その後任に金洪一(キム・ホンイル)委員長が就任したが、7ヵ月間耐えてから辞任した。昨年8月、与野党の推薦分である常任委員3人の任期が終わったが、あれこれ言い訳をして後任者の推薦と任命がなされなかったため、放送通信委員会のマヒを狙った弾劾とこれに対抗する辞退の「バカごっこ」が繰り返されている。公共放送を狙った命を懸けた対決が、放送通信政策はもとより国政全般を対決局面に追い込む兆しを見せている。なぜ放通委を5人体制に正常化することから考えないのか。