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欧米とロシアが受刑者24人の身柄を交換、米WSJ記者と露FSB要員など冷戦後最大規模

欧米とロシアが受刑者24人の身柄を交換、米WSJ記者と露FSB要員など冷戦後最大規模

Posted August. 03, 2024 10:52,   

Updated August. 03, 2024 10:55

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「家に帰ってきた(I'm home)」

1日(現地時間)午後11時半ごろ、米メリーランド州アンドルーズ空軍基地。ロシアで取材中にスパイ容疑で逮捕され、昨年3月からロシアの刑務所に収監されていた米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)のエバン・ゲルシュコビッチ記者が491日ぶりに祖国の地を踏んだ。ゲルシュコビッチ氏は家族や同僚、空港で出迎えたバイデン大統領、ハリス副大統領と明るく挨拶した。

ゲルシュコビッチ氏を含む米国人3人、米国永住権者1人、ドイツ人5人、ロシアの反政府勢力7人など、ロシアに収監されていた計16人が釈放された。その代わり、欧米側もドイツ・ベルリンでチェチェン人を殺害し、ドイツの刑務所に収監されていたロシア連邦保安局(FSB)工作員ワジム・クラシコフ氏など8人をロシアに引き渡した。双方はトルコで収監者を交換した。冷戦後、欧米とロシアの間でこれほど大規模な収監者交換が行われたのは初めて。

特にクラシコフ氏はFSB出身のプーチン大統領が直接、収監者交換の対象に指名したとされる。米国、ドイツ、ロシアはもとより、トルコ、ポーランド、スロベニア、ノルウェー、ベラルーシなども交渉に関与した。ヒラリー・クリントン元米国務長官、エリック・シュミット元グーグル会長などは、ドイツのショルツ首相を説得し、交渉に関与した。今年2月にプーチン氏とインタビューしたタッカー・カールソン元FOXニュースのアンカーもプーチン氏にこの件について言及したと、WSJは伝えた。

今回の収監者交換は、11月の米大統領選挙の情勢に影響を与える可能性がある。在任中、「同盟重視」外交を強調したバイデン氏は、「厳しい交渉に協力してくれた同盟国に感謝する」とし、「同盟は米国人をより安全にする。信じて頼れる友人を持つことが重要だ」と明らかにした。同盟国に防衛費増額を迫るなど「米国第一」を強調する共和党大統領候補のトランプ前大統領を念頭に置いた発言とみられる。

事実上、民主党の大統領候補に確定したハリス氏も、「外交の力、同盟強化の重要性を理解している大統領を持つことがいかに重要かを示している」と述べ、バイデン氏の発言に同調した。

一方、トランプ氏は、バイデン政権がロシアに金を払った可能性を提起した。トランプ氏は、ソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」に、「私は(在任中に)複数の人質を取り戻し、相手国に何も与えなかった」と主張した。また、「私たちが彼ら(ロシア)に現金を与えるのか。私たちが殺人犯や暴力団を解放するのか」と憤った。ジェイク・サリバン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は、「ロシアに金を与えたり、制裁を緩和したりしていない」と反論した。


イ・ギウク記者 71wook@donga.com