Go to contents

韓日と台湾の株式市場が過去最大の暴落、景気減速の恐怖が尋常でない

韓日と台湾の株式市場が過去最大の暴落、景気減速の恐怖が尋常でない

Posted August. 06, 2024 09:10,   

Updated August. 06, 2024 09:10

한국어

米国発景気低迷の懸念により激しい恐怖がつのり、アジア株式市場は史上最悪の「黒い月曜日」をむかえた。中東では、パレスチナ武装勢力ハマス指導者の暗殺をめぐり、イランとイスラエルの正面衝突が秒読みに入っている。韓国経済を一気に複合的な危機的状況に追い込む超大型悪材料を控え、万全の態勢を整えなければならない。

昨日、韓国総合株価指数(コスピ)は8.77%(234.64ポイント)急落し、一気に2400台に落ち込んだ。パンデミック危機とグローバル金融危機の時を上回る史上最大の暴落を記録したのだ。コスピの銘柄の中で最も多い98%の銘柄が下落し、コスピ指数は取引中10%以上急落し、2400台を割り込んだりもした。コスピ・コスダック市場の取引を一時中断させるサーキットブレーカーも、4年5ヵ月ぶりに発動された。両市場で昨日の一日だけで消えた時価総額が235兆ウォンに達する。日本(マイナス12.4%)と台湾(マイナス8.35%)株式市場も、史上最大の下げ幅を更新した。

アジア株式市場を発作水準のパニック相場に追い込んだのは、米経済のハードランディングの恐怖だ。7月の雇用指標と製造業の景気指標が軒並み悪化し、米経済が急速に冷え込んでいるという見方が広がっている。インテルをはじめとする巨大IT企業の第2四半期の業績ショックとNVIDIAの次世代製品の設計欠陥のニュースが「人工知能(AI)のバブル論」へとつながり、低迷恐怖怖を増幅させた。景気防御のために、米連邦準備制度(FRB)が来月基準金利を一度に0.5ポイント下げる「ビッグカット」に乗り出す可能性まで提起されている。

中国に続き、世界最大の経済大国である米国のハードランディングが現実化すれば、韓国をはじめとするグローバル経済の衝撃は避けられない。特に、対米輸出と巨大IT企業への依存度の高い韓国経済は、さらに大きな致命傷を負うことになる。金融市場の不安が、ただでさえ冷え込んでいる国内消費や投資心理を萎縮させ、実体経済に転移する可能性も排除できない。さらに中東では、イランの報復攻撃とイスラエルの対抗対応の予告で、「第5次中東戦争」の危機まで高まっている。中東事態が拡大につながれば、世界的に安定傾向を見せていたインフレを再び刺激する可能性が高い。

対外悪材料が同時多発的に押し寄せているが、これに対応する政策手段は適当なものがなく、懸念される。景気刺激のための利下げのカードは、高騰する住宅価格と家計負債に足を引っ張られ、2年連続で税収パンクが予想される状況で、財政を緩和して内需を生かすことも容易ではない状況だ。さらに大きな暗雲が押し寄せる前に、精巧な財政・金融・通貨政策の組み合わせで危機的状況を乗り越えていかなければならない。外部衝撃が経済と民生に及ぼす悪影響を最小化することが、経済チームの最優先目標にならなければならない。