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与党も野党も単独では何もできない

Posted August. 08, 2024 08:54,   

Updated August. 08, 2024 08:54

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与野党の政策委議長が昨日、第22代国会に入って初めて会合し、見解の相違が大きくない法案処理を迅速に進めることにした。与野党の院内代表もそれぞれ「与野党と政府の民生協議体」と「政府-国会間の常時政策協議機構」の構成を提案し、協調のための会合構成に声を揃えた。野党「共に民主党」は次期代表として確実視される李在明(イ・ジェミョン)前代表が「尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領にもう一度会いたい」と述べたことに続き、民生∙経済危機克服のための与野党代表会談を公式提案した。

第22代国会が開会して2カ月が過ぎても政争ばかり繰り返していた与野党に、ようやく協調の兆しが見えてきたのは喜ばしいことである。これまで、巨大野党の法案・弾劾案強行処理、大統領の拒否権発動、国会再採決後の廃棄の順で幾度となく繰り返される状況に対する厳しい批判世論を意識した態度変化であろう。もちろん、そこには何の得もない無駄な政争で、与野党ともに疲れ果てていることも大きいだろう。

しかし、このような世論を意識した和解ムードも一時的なものに終わるのではないかという懸念の声が出ている。まず与野党は民生法案と政争を切り離し、「民生トラック(track)」を稼動することで合意したというが、それは見解の相違が少ない一部の法案に限られている。さらに与野党間の不信の溝は深く、政争が激化すると何でもかんでも結びつけて止めてきた従来のやり方から脱却するとは期待しにくい。

与野党の「政争トラック(track)」は依然として騒々しく動いている。政府は一昨日の閣議で野党が単独処理した「放送4法」の再議要求案を議決した。尹大統領が休暇から復帰すれば、拒否権発動が確実視される。全国民25万ウォン支援法と黄色い封筒法(労働組合法改正案)も、同じ道順が事実上予告されている。このような状況だから、政府が第22代国会に提出した192の法案のうち、可決されたものはたった一つもない。

与野党ともに今、大きな錯覚に陥っている。それぞれ握っている政府権力と国会権力に酔いしれ、その力を最大限使えば、いずれ相手が倒れるだろうと自制することを知らない。このようなチキンゲームの犠牲者になるのは生活の厳しい国民だ。記録的な変動が続くグローバル株式市場や生存を脅かす猛暑など目の前の問題はもちろん、もはや先送りできない年金改革など、与野党が協力して解決しなければならない問題が一つや二つではない。その始まりは、力で相手を制圧するのではなく、対話と妥協で共存の道を探らなければならないという最小限の自覚だ。与党も野党も単独でできることはない。