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突然の外交安保ライン交代、尹大統領の高校後輩の国防長官任命が理由か

突然の外交安保ライン交代、尹大統領の高校後輩の国防長官任命が理由か

Posted August. 14, 2024 09:55,   

Updated August. 14, 2024 09:55

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尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が12日、外交安保の核心ラインに軍出身者を突然配置し、その背景に関心が集まる中、今回の人事異動の起点に国防部長官候補に指名された金龍顕(キム・ヨンヒョン)大統領警護処長がいるとされている。金氏は、尹大統領の冲岩(チュンアン)高校の1年先輩で、以前、大統領室移転タスクフォース(TF)の警護警備チーム長を務め、「龍山(ヨンサン)移転」を主導した。

政府筋は13日、東亜(トンア)日報の電話取材に対し「(今回の人事は)金氏の指名のために始まったと思われる」と話した。当初から金氏が何度も国防部長官のポストを希望したが、今回、尹大統領がそのポストを用意するため、申源湜(シン・ウォンシク)国防部長官は国家安全保障室長に、張虎鎮(チャン・ホジン)前国家安保室長は新設された外交安保特別補佐官に異動したということだ。

大統領室は前日、今回の人事の背景を説明し、南北関係など急変する外交安保環境の変化などに対応するため、安保に重点を置いた人事を行ったと明らかにした。しかし、尹大統領は、警護処長として自分を近くで補佐してきた金氏に配慮した人事という批判を受けても、安保室長は7ヵ月、国防部長官は10ヵ月で交代する人事を行ったとみられる。

このような中、2026年から適用される第12回防衛費分担特別協定(SMA)交渉は、今年3月から先月、第5回会議まで進めたが、双方の意見の接近はまだない。政府関係者は、「米大統領選挙の不確実性を考慮して、4月から早期交渉を開始したが、米大統領選前の妥結は容易ではないという見通しが内部でも出ているのが事実」と話した。

韓国政府は当初、26年に適用される第12回SMAの早期交渉に着手した後、非公式には今年11月の米大統領選前の妥結を目標に交渉のペースを上げてきた。ただ、米大統領選を約80日後に控えているが、先月の第5回会議まで双方の意見の接近がうまくいかなかったとされる。もし米大統領選まで交渉が終わらないままトランプ前大統領が再選する場合、これまで進められた韓米間の協議を無視する可能性は少なくない。第1期トランプ政権の時、防衛費分担を5倍まで増額することを要求するなど、「トランプリスク」が現実になりかねないという懸念も出ている。

政府当局者は13日、「(韓米間の)交渉に進展があるものの、意見の歩み寄りはない状況」とし、「今年中に妥結が難しい可能性も念頭に置いている」と述べた。韓米は3月に双方の交渉代表を任命した後、4月の第1回会議を皮切りに先月まで5回目の会議を終えた。現在、ワシントンで第6回会議が行われている。交渉開始から2ヵ月半で双方が5回対面するなど交渉にスピードがついているという観測もあったが、同当局者によると、まだ意見の相違が少なくないということだ。過去の第9回・第10回SMAは第10回会議まで、第11回SMAは第9回会議まで行われた。

4月に始まった今回のSMA交渉を7ヵ月後の11月までに終わらせること自体が無理な目標だったという指摘もある。別の政府関係者は、「韓米が協議を開始する前、政府内部では目標を前年比引き上げ率3~4%と非常に保守的に設定した」と話した。韓米は最近、合意で多少の意見の相違は縮めたが、大きな枠組みでの合意には至らなかったという。

第11回SMA当時、韓国政府は初年度の防衛費13%台の引き上げ、毎年引き上げ率を国防費増加率と連動させる案などを提案し、暫定合意に至ったが、トランプ大統領(当時)が承認を拒否した。これにより、1年3ヵ月間、協定の空白が生じた。その後、バイデン政権発足2ヵ月後の21年3月、韓米両国は同年、前年比13.9%増額した1兆1833億ウォンを支払った後、25年まで韓国の国防費増加率に合わせて引き上げる案で合意した。これにより、来年韓国が負担すべき防衛費は1兆4028億ウォンだ。

トランプ氏は5月の選挙集会で、2万8500人の在韓米軍の規模を4万2000人と誇張し、「(韓国が分担金を)実質的に払っていない」と事実と異なる主張を展開して、分担金引き上げの必要性を露骨に主張した。


申圭鎭 newjin@donga.com