医政対立６ヵ月で必須医療は枯死状態、手術を受けるために海外に出なければならないのか

全国２００の研修病院の専攻医約１万人が、医学部の２０００人増員政策に反対し、集団離脱してから６ヵ月になる。政府は、必須医療と地域医療の再生を増員の名分として掲げたが、専攻医は復帰せず、医療空白が長期化し、必須医療と地域医療から枯死の危機に追い込まれている。来月から大学入試の随時募集の日程が始まる中、教授の増員と施設投資の計画は出ておらず、医学部のずさんな教育への懸念も高まっている。

医療界では、この６ヵ月間を「必須医療の終末が早まった時期」と評価する。普段も大変で訴訟のリスクが大きいが、補償は少なく志願者が減少傾向だったが、一方的な医学部増員の発表後、使命感で耐えていた必須科の専攻医までが離れており、受け継ぎが途切れる危機だという。特に手術患者が毎年増えている胸部外科の需給状況は、深刻な状態だ。２年後は専門医５４人が引退するが、新規に排出される専門医は１人だけだ。今年下半期の専攻医志願者は１人もいなかった。地方を中心に小児心臓や緊急心臓の手術に支障が生じており、近いうちに肺がん手術のような一般的な手術も医師がいないため、外国に行かなければならない状況が来る見通しだ。

海外でも、コストパフォーマンスを認めてきた韓国の医療システムが、半年ぶりに崖っぷちに追い込まれたのは、集団離れした医師らに直接的責任があるが、根本的には２７年ぶりに医学部の増員という重要な政策を推進しながら、会議録もまともに残さずに推し進めた政府に責任を問わなければならないだろう。医師らの集団行動が予想される状況にもかかわらず、非常診療システムはずさんで、必須医療報酬の引き上げや専門医中心病院への転換計画は、医療界を説得するのに失敗した。過去の政府ごとに推進しては予算がなくてできなかった政策を、今回も財政計画なしに「推進」または「検討」すると言うのだから誰が信頼するのだろうか。

全国の医学部が２学期の登録に入っているが、復帰する医学生はほとんどいない。定員が増えた地方の３２の医学部は、６年間で教授４３０１人の増員を要求したが、政府は３年間で１０００人の増員にも苦慮している。地域の医師を育てる大学病院は、相次いで倒産の危機に瀕している。今回の事態で医療および医師の育成体系が回復しにくい致命傷を負う可能性が高いにもかかわらず、政府はお手上げであり、医師出身が８人もいる国会も仲裁の意志がない。遅れたものの、医政と国会が乗り出して、最悪の事態だけは防がなければならない。