Go to contents

新型コロナの患者が6週間で22倍増加、治療薬と検査キットは品薄

新型コロナの患者が6週間で22倍増加、治療薬と検査キットは品薄

Posted August. 16, 2024 09:23,   

Updated August. 16, 2024 09:23

한국어

新型コロナの患者が6週間で約22倍に急増し、治療薬と検査キットの品薄現象が全国各地で発生している。今夏、新型コロナの再流行を十分に予想できたにもかかわらず、保健当局が十分に備えていなかったという指摘が出ている。

15日、疾病管理庁によると、8月第2週(4~10日)の新型コロナの感染入院者は1356人で、6月第4週(6月23~29日)の63人から6週間で21.5倍に増加した。これは、病院級以上の医療機関220ヶ所をサンプルモニタリングしたもので、全国の病院級医療機関が1800ヶ所余りで、入院しない軽症患者もいるということを勘案すれば、実際の新型コロナの感染者数は数倍~数十倍に達すると予想される。

入院者の半分ほどは、「オミクロンKP.3」株の変異感染者と知られている。オミクロン株系統の変異ウイルスは重症度が低い一方、伝播力が高く急速に拡散する傾向がある。

感染者が急増し、病院や薬局の多くは、パクスロビドなど新型コロナの治療薬や検査キットをきちんと確保できず、足元に火がついている。首都圏の大学病院の教授は、「飲む薬は、すべて品切れの状態だ」とし、「注射剤も供給が円滑でなく、重症で高齢層の場合にのみ慎重に処方している」と述べた。また、東亜(トンア)日報が15日、新型コロナの治療薬調剤薬局6カ所に問い合わせた結果、4カ所は「治療薬を確保できなかった」と明らかにした。「治療薬がある」と答えた薬局2ヶ所も、保有分は10個未満であり、1日や2日で底を尽くものと予想される。疾病庁は、「16日から、治療薬の物量を追加供給する計画だ」と明らかにした。

「新型コロナの治療薬は不足しており、社会的距離置きも行っておらず、感染者はさらに増える可能性があります。来週が心配です」

首都圏感染内科の教授は15日、東亜日報に対しこのように話した。氏は、「今後、抗ウイルス剤を投与されなかった高危険群で、入院や重症患者がさらに多く出るしかない」と話した。

●「今夏のコロナの再流行は予測可能だった」

同日、疾病管理庁によると、8月第2週の新型コロナの感染入院者は1356人で、2月の冬の流行の最大規模だった871人を大きく上回っている。疾病管理本部は、8月末か9月初めに感染者数がピークに達した後、流行が収まると予想した。疾病庁の内部からは、現在の感染者は、昨年夏の流行ピークだった7月第2週の32万人の半分である約16万人の水準であると見込んでいる。

しかし、医療界からは、今夏、新型コロナの再流行を十分に予測できたという指摘が出ている。新型コロナは5、6ヵ月間を周期で流行する特性を持っているが、今年2月の冬の流行がピークに達した後、7、8月頃に再び流行するというのが専門家たちの予想だった。これに先立って、昨年夏も流行した。今年の夏は、昨年新型コロナウイルスに感染したり、ワクチンを接種した人の免疫力が低下する時点まで重なり、再流行が深刻化しているという分析も出ている。

●治療薬の品薄状態に「流行規模が予想より大きい」

現在、新型コロナの治療薬の供給量は十分ではない。疾病庁が国会保健福祉委員会所属の与党「国民の力」の韓智雅(ハン・ジア)議員室に提出した「新型コロナの治療薬需給の現状」によると、8月第1週基準で全国薬局・医療機関の治療薬申請量は計19万8000人分だった。しかし、供給量は3万3000人分で16.7%に過ぎなかった。

疾病管理庁は、16日から治療薬を追加供給すると発表したが、専門家らは、「遅すぎる」という反応だ。翰林(ハンリム)大学医学部感染内科のイ・ジェガプ教授は、「治療薬の供給さえきちんとしていれば、このように危機感を感じることはなかっただろう」とし、「すでに薬を受け取っていない患者がいて、今後の流行規模はさらに大きくなる可能性がある」と述べた。

疾病庁は、新型コロナの再流行の規模を予測できず、治療薬もきちんと確保できなかったという指摘が出ている。疾病庁の関係者は、「昨年夏の流行の時は、昨年4月と5月の流行と比較すると、治療薬の使用量が10倍ほど増え、今年も同様の水準に備蓄していた」とし、「流行規模が予想より大きくなり、現在の治療薬の使用量が今年4月や5月より35倍ほど増えた」と述べた。

●「手洗いや換気を頻繁にし、感染者の外出を控える」

疾病庁は、新型コロナの再流行を迎え、既存の「呼吸器感染症予防規則」とは別に、「新型コロナの予防規則」を別に用意した。疾病庁は、新型コロナに感染すれば、他の人のためにマスクを着用し、不要な出会いや外出は控えるよう呼びかけている。発熱や呼吸器症状などがひどければ家で休み、症状が消えた翌日から日常生活を行い、会社でも構成員が病気になったら休めるように病気休暇を提供するよう勧告した。

60歳以上と免疫低下者などの高危険群は、密閉した室内ではマスクを着用し、大規模な場所や行事は避けなければならない。医療機関など感染脆弱施設の従事者はマスクを必ず着用し、2時間ごとに10分ずつ換気しなければならない。日常生活では30秒以上手を洗い、咳エチケットなどを守らなければならない。

新型コロナの再拡散により、地方自治体と市道教育庁も非常態勢に入っている。京畿道(キョンギド)は、新型コロナの発生推移のモニタリングを強化するため、16人規模の感染症管理TFを19日から稼動することにした。仁川市(インチョンシ)は、治療薬使用量の増加により、中央政府から供給周期を週1回から2回に拡大し、臨時の追加供給を受けている。