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障害を克服した50代の環境美化員、4人に新たな人生をプレゼント

障害を克服した50代の環境美化員、4人に新たな人生をプレゼント

Posted August. 20, 2024 09:38,   

Updated August. 20, 2024 09:38

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幼少期に交通事故に遭って障害を負ったが、環境美化員(清掃作業員)などをして懸命に生きてきた50代の女性が臓器提供で4人の命を救い、この世を去った。

韓国臓器組織寄贈院は19日、昨年12月に京畿道安山市(キョンギド・アンサンシ)の高麗(コリョ)大学安山病院で、キム・ヨンファさん(死亡当時58歳・写真)が心臓と肝臓、左右の腎臓を4人に提供して亡くなったことを明らかにした。キムさんは昨年11月、急性心停止で倒れた後、病院に搬送されたが、意識が戻らず脳死状態に陥った。

家族は、キムさんが昨年1月に臓器提供希望登録をしたことを思い出し、臓器提供を決意した。当時、キムさんは臓器提供を報道したメディアの記事やドラマなどを見て、「人生の最期に誰かを救う良いことをしたい。もしもの場合、臓器提供をしたい」と話したという。

江原道襄陽郡(カンウォンド・ヤンヤングン)で1男2女の長女として生まれたキムさんは、幼少期の交通事故の後遺症で腰が曲がる障害を負った。しかし、スーパーマーケットの従業員、環境美化員などをしながら誠実に暮らしてきたという。厳しい環境でも周囲の人を思いやり、娘と共に時間を過ごすことが好きな優しい母親でもあった。娘のパク・ジヒさんは、キムさんが亡くなって8ヵ月が経って臓器寄贈院に、「母の名前を覚えていてもらいたい」と、キムさんの話を世間に知らせてほしいと言ったという。さらにパクさんは、「これからは天国でやりたいことをして幸せに過ごしてほしい」と母親に最後の言葉を残したという。

韓国臓器組織寄贈院の李三悅(イ・サムヨル)院長は、「人生の最期に人の命を救って逝ったキムさんの美しい姿は、今後も社会を明るく照らすだろう」と話した。


朴星民 min@donga.com