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韓東勲・李在明会談、「医療空白」解決に膝を突き合わせよ

韓東勲・李在明会談、「医療空白」解決に膝を突き合わせよ

Posted August. 28, 2024 09:27,   

Updated August. 28, 2024 09:27

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金融投資所得税の廃止または緩和、総合不動産税の緩和、地区党の復活....。最近、与党「国民の力」の韓東勲(ハン・ドンフン)代表と最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表が頻繁に取り上げる政策課題だ。互いの立場の違いは大きくないようだ。資本投資で資産増大を夢見る若者の心をつかむこと、首都圏の中間層の不満が大きい税金問題の解決、次期大統領選挙で頼もしい支援軍となる新進政治家の確保など、次期大統領を夢見る両代表の利害関係が一致しているからだろう。理由が何であれ、これらの政策が前進する兆しが見えるのは、強力な2人の大統領候補の政治的影響力と意志のおかげだというのが政界の人々の声だ。

しかし、まだ両代表が一致していない問題がある。医療空白解消の問題だ。最近、金鍾仁(キム・ジョンイン)元「国民の力」非常対策委員長のいわゆる「救急室たらい回し」が話題になった。誤って転倒し、負傷した額を治療しようと22ヵ所の救急室に電話したにもかかわらず、電話に出なかったということだ。政界からは、政府が医学部増員政策を打ち出してから半年で悪化する医療空白の一端を示したという声が出た。一般国民の不安はさらに大きく、「これからは突然病気になったら終わりだ」という恐怖感を訴える市民が少なくない。

医療空白の懸念が目前に迫る中、幸いなことに両代表が動き出したようだ。韓氏は非公開で専攻医の代表と会った。また、大統領室に2026年度医学部定員増員を保留する仲裁案を伝えた。この仲裁案は大統領室の原則論に受け入れられていないが、行動に出たこと自体が問題解決のために一歩を踏み出した有意義な試みという評価が多い。

新型コロナウイルスに感染して病院に入院していた李氏も、「医療大乱対策特別委員会」の構成議決を直接指示し、これまでこの問題に沈黙していた態度が一変した。「共に民主党」関係者は、「(李氏が)病院にいたことで、医療問題がより大きく感じられたようだ」と話した。

むろん、行くべき道は険しい。韓氏は悩みが深そうだ。韓氏側関係者は共通して、「ルーム(空間)が必要だ」とよく言う。与党代表として問題解決をしようと思っても、大統領室が与党に権限を与えないと手を打つことができないということだ。大統領室が韓氏の仲裁案を拒否したことも、このような状況の延長線上にあるという説明だ。李氏側が政府・与党に不利な問題で時間を稼いだだけで、責任を負うべき声を出さないだろうという見方も多い。

両代表が置かれている状況がどうであれ、それでも国民は両代表が今後の医療空白の状況でどのような役割を果たすのか、注意深く見守り始めた。今、政府と医療界が互いに「ねばれば勝てる」と思っているかのように接点を見つけられないことに疲れているからだ。

両代表は、与野党代表会談を準備している。ある政界の人物は、「困難な局面の時、問題解決能力を示すのは未来の権力候補たちの義務だ」と話した。今回の会談の大きな柱を「民生回復」に据えた両代表にとって、医療空白解消の対話は選択ではなく義務かもしれない。一度の会談で解決策を出すことを期待する人はいない。しかし、両代表の対話で少なくとも大統領室が苦慮する点でも生まれれば、それだけでも成果になる。