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「21世紀の選手、慣行は19世紀」、「怪物になった」という大韓体育会

「21世紀の選手、慣行は19世紀」、「怪物になった」という大韓体育会

Posted August. 28, 2024 09:26,   

Updated August. 28, 2024 09:26

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パリ五輪金メダリストのアン・セヨン選手が問題を提起した「不合理な慣習」について、国会文化体育観光委員会が26日、全体会議を開き、与野党ともに体育界を叱咤した。与党議員は体育界の古い慣行に触れ「スポーツ団体が時代の変化を読め取れていない」と指摘し、野党議員も「韓国体育界が19世紀の慣行に留まっており、選手だけが21世紀にいる」と批判した。

今回の五輪代表選手団が金メダル13個で総合8位の成績を出しても、お祭りムードを思う存分楽しむことができない理由は、アン選手の暴露をきっかけに、体育界の前時代的な悪習が次々と明るみに出ているからだ。種目別の体系的なトレーニングを要求する選手に対し、大韓体育会は海兵隊キャンプへの参加を促した。選手負傷の管理不行き届きや大会出場の強制、選手たちの不公正契約、協会のパワハラと不正疑惑も提起された。アン選手は中学3年生の時に国家代表になってから、7年間を先輩たちの部屋の掃除や洗濯をやらされながら、バドミントン協会に改善を求めたが黙殺されたという。詳しい経緯は調査中だが、このような練習環境下で良い成果を上げた選手たちの活躍に驚かされるばかりだ。

韓国の体育界が時代に逆行する慣行から抜け出せない理由について、専門家たちは体育界の政治化を原因として挙げている。すべての体育関連団体のトップはスポーツ発展のために奉仕するポストであるにもかかわらず、予備選挙制を導入してからは健康なスポーツ生態系の構築は後回しにし、地縁や学縁を中心に選挙にだけ熱を上げ、体育界を私有化していると指摘している。今回のオリンピック参観団には水産物関連組合長などスポーツと関係のない人物が多数含まれているが、これについて来年初めに3期目に挑戦する李起興(イ・ギフン)大韓体育会長が助けてもらった人たちに気前を見せたのではないかという噂が出ている。

柳仁村(ユ・インチョン)文化体育観光部長官は、「体育会がどうして怪物になったのか分からない」とし、「体育会の話があがると、多くの機関や宗教団体など各界から触らない方が良いと言われる」と述べた。文化体育観光部(文体部)の年間体育予算1兆6200億ウォンのうち、体育会に4200億ウォンが割り振られている。全体体育予算の40%を支援し、4年間一度も監査を行っていない文体部が、他人ごとのような言い方をしてもいいのだろうか。体育会の透明な行政を確保し、体育会のトップを奉仕するポストに戻してこそ、体育界の先進化も期待できるだろう。