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届きそうで届かない、中年の愛

Posted August. 29, 2024 09:19,   

Updated August. 29, 2024 09:19

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遠い宇宙で孤独にさ迷っていた2人が運命的に出会った。幼い頃、事故で家族を失い、航空宇宙科学者になったテソプと、生涯恨んでいた父親の死後、放浪するジヒ。2人は長い間1人で耐えなければならなかった互いの痛みを見つめ合い、愛を感じる。しかし、同じようで異なる傷は、2人を引き寄せる一方、突き放すことを繰り返す。

ソウル江西区(カンソク)のLGアートセンターU+ステージで公演されている演劇「ランデブー」の話だ。フランス語で「出会い」を意味するランデブーは、2つの宇宙船が同じ軌道で出会い、並行して飛行することを指すこともある。劇は、強迫的に感情と周囲の環境をコントロールするテソプと、湧き上がる感情を抑えることができないジヒが作る平行線を通して、中年の愛と成長を描く。テソプ役は映画「新世界」などに出演した俳優パク・ソンウンとチェ・ウォンヨン、ジヒ役はムン・ジョンヒとパク・ヒョジュが演じる。

2人劇であるこの作品の中で、2人の主人公はまるでフェンシングの試合をするかのように、鋭い台詞を交わしながら近づいたり遠ざかったりする。これは、横方向に長く幅の狭いランウェイ型の舞台を通じて緊張感を持って演出された。舞台の床には大型のトレッドミルを2台並べて、2人の関係を物理的に表現している。簡素な舞台は、小道具を一切使わず、色とりどりの照明で彩られることで、登場人物の目線や話し方への集中力を高めている。

話はやや予測可能な方向に展開する。しかし、パク・ソンウンは約24年ぶりに戻ってきた今回の舞台で、天真さと重みをスムーズに行き来する立体的な演技で作品に深みを与えた。ムン・ジョンヒは、それと相反するキャラクターの若々しさをうまく生かし、「知っていることと感じていることが違う」愛の感情を効果的に表現した。来月21日まで。


イ・ジユン記者 leemail@donga.com