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北朝鮮が朝鮮総連にも統一言及禁止令、「わが民族同士」はどこへ行ったか

北朝鮮が朝鮮総連にも統一言及禁止令、「わが民族同士」はどこへ行ったか

Posted September. 04, 2024 09:43,   

Updated September. 04, 2024 09:43

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北朝鮮が、親北在日同胞団体である在日朝鮮人総連合会(朝鮮総連)に統一活動の禁止など13項目の指示書を伝えたという。朝鮮総連に友好的な韓国人との関係も遮断し、金日成(キム・イルソン)主席の発言であっても同族を連想させるような場合は引用を禁止し、統一や三千里、錦繡江山(クムスガンサン)などの表現が含まれる校歌は歌詞を修正することなどが含まれていた。北朝鮮はまた、朝鮮総連系高校の現代史教科書の中で、連邦制統一案などが盛り込まれた「第3編」は省いて授業することも指示した。

今回の指示は、北朝鮮政権の影響力が及ぶなら、どうにかして韓国とのつながりを断ち切ろうという意志の表れだ。北朝鮮が昨年出した「南北は敵対的な2国家」政策の延長線上にある。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)総書記は今年初め、韓国を「不変の主敵」「第1の敵対国」とし、憲法にまで明記するよう指示した。妹の金与正(キム・ヨジョン)氏は、韓国を南朝鮮ではなく「大韓民国」と呼び始めた。南と北が統一を目指す特殊関係ではなく、通常の国家対国家という意味だろう。

正恩氏の路線変更により、口を開けば強調していた「わが民族同士」という表現は消え、統一戦線部は名前が労働党中央委10局に変わり、祖国平和統一委員会は3年以上、痕跡すら見当たらない。世襲王朝らしくなく、金主席が平壌(ピョンヤン)に建てた祖国統一三大憲章記念塔も撤去された。子どもの名前に統一、韓国、ハナが使われていたら改名も強制されるという。文在寅(ムン・ジェイン)-金正恩両首脳が3回も会って同じ民族であることを確認した会談が無意味になるほど、2019年のハノイ米朝核交渉が物別れになってからは、南北関係の断絶が加速した。当時の会談では、「核を一部だけ放棄して経済制裁を解除する」という北朝鮮の本音が明らかになった。

北朝鮮はその後、米朝外交を通じた突破口を設ける代わりに、朝ロ軍事協力を中心に体制安保の軸を変えた。長年の同盟国だった中国とはやや疎遠になった一方、ウクライナ戦争を媒介にロシアと準軍事同盟関係を結んだ。問題は、平壌の狙いが何なのか、今のような孤立行為がいつまで続くか分からないことだ。ごみ風船を飛ばし、いつどこで局地的な軍事的挑発に出るか分からないのが今の韓半島の現実だ。