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「緊急手術をする医者がいないので、重症の外傷患者の受け入れは不可」

「緊急手術をする医者がいないので、重症の外傷患者の受け入れは不可」

Posted September. 04, 2024 09:45,   

Updated September. 04, 2024 09:45

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「救急患者の受け入れは可能ですか?」

2日午後9時、ソウル城東区(ソンドング)の漢陽(ハンヤン)大学病院の圏域救急医療センター。

同日、夜間当直の救急医学科のコ・ビョクソン教授の携帯電話は5、10分ごとに鳴った。救急患者を受けられるかどうかを尋ねる他の病院の関係者と119救急隊員からの電話だった。コ教授は、他の病院の関係者の電話には申し訳ない口調で、「病院間の転院は難しい」と例外なく断った。119救急隊員の電話にも、状態が重症の半分程度のみ「患者を送れ」と言った。

漢陽(ハンヤン)大学病院は、ソウル東南圏の圏域救急医療センターだ。圏域内の救急患者の最終治療を担当するという名称が顔負けするほど、この日の中央救急医療センターの総合状況ボードには、「救急救命センターの人手不足で重症外傷患者の受け入れ不可」、「転院は、既存の患者以外は、すべての患者を受け入れることができない」など、様々な制限のメッセージがいっぱいだった。

このような診療制限は、今年2月、専攻医(インターン、レジデント)8人が病院を離れたことから始まった。研修まで重なって、20人だった医師が半分の11人になり、結局5、6人が勤めていた当直を2人が担当しなければならない状況になった。7月から診療支援(PA)看護師を投入したが、医師が不足しているため、病床も33床から20床に減った。

患者を受け入れにくい理由の中には、緊急処置後、本格的な診療を担当する背後の必須科の医療スタッフが不足していることもある。コ教授は、「以前は神経外科や胸部外科の当直医が麻酔科の支援を受けて緊急手術を行った。今はどこも医者がおらず、手術が難しいので、勝手に患者を受け入れられない」と説明した。この病院は、最近、呼吸器内科や膵臓胆道がんセンターの教授など必須科の医師が相次いで辞職したため、既存の入院および外来患者の診療以外は救急患者を収容する余力がほとんどない状況になっている。

政府は3日も、「救急救命センター409カ所のうち、99%である406カ所が24時間運営している」とし、「救急医療の崩壊に至る状況まではない」と説明した。しかし、医師らは漢陽大学病院のように閉鎖はしていないが、救急患者の診療をまともにできない病院が相当多いと指摘する。

やはり圏域救急医療センターである京畿道水原市(キョンギド・スウォンシ)の亜洲(アジュ)大学病院は、3日、救急室の前に「一時的縮小運営」の案内文を貼った。「5日から、毎週木曜日の午前7時~金曜日の午前7時は心停止患者のみ収容できる」という内容だった。

この病院は、すでに毎週水、土曜日の午前7時から翌日の午前7時まで小児救急患者を受け付けていない。同日午後2時ごろ、亜洲大学病院の救急室の前で会ったイ某氏(38)は、「盲腸が破裂し、よく歩くこともできない状態で救急室を訪れた患者を、病院は重症ではない」と送り返す様子を目にした。本当に深刻だ」と話した。亜洲大学病院の救急室には、当初14人の専門医が勤務したが、このうち3人が病院を離れ、4人が追加で辞職の意思を明らかにしている。

診療中止を宣言する病院も増えている。建国(コングク)大学忠州(チュンジュ)病院と江原(カンウォン)大学病院、世宗忠南(セジョン・チュンナム)大学病院が夜間救急室の運営を中断したのに続き、梨花(イファ)女子大学木洞(モクドン)病院も毎週水曜日、夜間救急室の新規患者の診療を中断することにした。


朴星民 min@donga.com