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急発進が疑われる事故の88%はペダルの操作ミス、国科捜が分析

急発進が疑われる事故の88%はペダルの操作ミス、国科捜が分析

Posted September. 11, 2024 07:04,   

Updated September. 11, 2024 07:04

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国立科学捜査研究院(国科捜)がこの5年間分析した急発進が疑われる事故の10件中9件は、その原因がドライバーの「ペダル操作ミス」であることが分かった。ペダルの操作ミスと判明した車の運転者は、平均64歳だった。最近、ソウル市庁駅の逆走行惨事や京畿道龍仁(キョンギド・ヨンイン)のカフェテスラの突進などの事例でドライバーが急発進を主張している中、高齢ドライバーの操作ミス事故をめぐる対策が必要だという指摘が出ている。

9日、国科捜が国会国土交通委員会所属の与党「国民の力」の權泳臻(クォン・ヨンジン)議員室に提出した「この5年間の急発進疑惑事故の分析現状」によると、2020年から今年6月まで計364件の急発進が疑われる通報が受け付けられた。国立科学捜査研究院が事故記録装置(EDR)のデータなどを分析した結果、このうち88.2%(321件)は運転者のペダルの操作ミスが原因だった。残りの11.8%は、ほとんどの車両が完全に破損し、分析が不可能だった。国立科学捜査研究院の関係者は議員室に対し、「事故車両が大破したので鑑定が不可能な場合を除くすべての鑑定件は、車両の欠陥は無く運転者のアクセルペダルの操作ミスによる事故と判明した」と明らかにした。

「ペダル操作ミス」のドライバーの平均年齢は64歳だった。国科捜によると、急発進を主張する車両の運転者の平均年齢は、2020年は61.2歳、2021年は63歳、2022年は62.2歳、2023年は67歳、今年上半期(1~6月)は63.9歳だった。市庁駅逆走行惨事の加害者であるチャ某氏は68歳、龍仁テスラの運転手は62歳だった。

国科捜の分析によると、急発進が疑われる事故の絶対多数は高齢層の運転未熟や操作ミスと言える。市庁駅での惨事後、高齢層の運転免許更新制度の改善など色々な提案が出てきたが、警察と地方自治体の立場の違いなどで遅々として進まない状況となっている。ソウル市は、高齢運転者に限って毎年免許を更新する案を提案したが、警察庁は法律改正が必要な事項だとして保留した。特に、公共交通機関が首都圏に比べて脆弱な地方では、免許を制限すれば、高齢層の移動権の侵害問題などが浮上する恐れも提起されている。

専門家たちは、ペダルの操作ミスを防ぐ制度の導入が必要だと口をそろえる。日本は2022年から、高齢運転者を対象に衝突被害軽減ブレーキ(AEBS)や、ペダル操作のエラーおよび急発進の抑制装置などの機能を備えた「サポートカーS」のみ運行可能な限定免許を新設した。車の購入補助金も支給している。英国では70~79歳は3年に1度、80歳以上は毎年運転免許を更新しなければならない。


イ・チェワン記者 chaewani@donga.com