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白南準の復元作業室に流れる後輩アーティストたちの「息吹の唄」

白南準の復元作業室に流れる後輩アーティストたちの「息吹の唄」

Posted September. 20, 2024 09:24,   

Updated September. 20, 2024 09:24

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白南準(ペク・ナムジュン)がニューヨークで使っていた作業室空間をそのまま復元した「メモラビリア」。京畿道龍仁(キョンギド・ヨンイン)の白南準アートセンターにあるが、普段は観客が入ることができない。しかし12日、8人の観客が引率者についてブラウン管モニターが積まれた収蔵庫だけでなく、キュレーターのオフィスや館長室まで入った。彼らが一般人が見ることのできない美術館の隠れた空間を見ることができたのは、日本人アーティスト梅田哲也氏のパフォーマンス作品「リバーウォーク」に参加したからだ。

梅田氏の「リバーウォーク」は、約50分間、美術館の内外を巡りながら行われる。あちこちでアーティストのインスタレーション作品を見るだけでなく、パフォーマーが言葉ではなく身振り手振りで美術館の興味深い空間を照らし、観客が自ら見るように誘導する。ツアーは毎週金、土曜日の午後2時から20分間隔で計6回行われる。時差を置いて出発したチームが出会うこともある。

白南準アートセンターが国内外のアーティストに依頼した新作を紹介する「NJPコミッション:息吹の唄」展が12日に開幕した。NJPコミッションは、白南準アートセンターが初めて披露する形式の展示で、現代美術の重要なアジェンダを扱う中堅アーティストの新作を制作し、深化した芸術世界を見せるために企画された。梅田氏をはじめ、アン・ドゥク・ヒー・ジョーダン、エグレ・ブドヴィティテ、チェ・チャンスク氏らが参加した。

キュレーションの形式もユニークだ。美術館所属のキュレーター2人と外部キュレーター2人が協力して企画した。美術館のイ・チェヨン学芸研究チーム長、チョ・クォンジン学芸士と独立のキュレーターであるイ・ソンミン、チェ・ヒスン氏がコラボし、ミーティングを重ね、アイデアを共有した。

韓国で生まれドイツで活動するジョーダン氏は、白南準からインスピレーションを得た新作「これから来るすべてのものを歓迎する」を発表する。作品は発光ダイオード(LED)照明とピアノ・パフォーマンス・サウンドが挿入されたピアノ、球形のコンピューター、シリコンの手、床に水が入った大きな水槽で構成される。観客が近づくと振り子が動き、手がピアノに近づき、演奏が始まる。精巧に設計されたセンサーで作動する作品だが、人が参加することで、水に映し出された機械の残像が揺れ、機械の言語を解体するというメタファーを含んでいる。

ブドヴィティテ氏(リトアニア)は、大きなトランポリン3つを連結して設置した。普段は観客が座って休むことができる。パフォーマンスワークショップ「運ばれて行く、後ろから引っ張られる」もここで行われる。「引っ張る」という行為に内包される暴力だけでなく、配慮、思いやりのような複合的な意味を探求する。チェ・チャンスク氏は、米アリゾナ地域を横断して出会ったイラク戦争の退役軍人と先住民族のコミュニティであるアパッチ族の連帯を扱ったエッセイフィルム「ザ・タンブル・オール・ザット・ファール」と、風に転がって種をまく回転草を描いた「ザ・タンブル」を公開する。

展示タイトル「息吹の唄」は、4人のアーティストがそれぞれ異なる音色と声で作り上げた唄を想像し、その音が調和を成さない不規則なリズムであっても、それ自体で十分に共にできることを意味している。12月15日まで。


金民 kimmin@donga.com